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3年前の再現におどける広島MF青山「満員だと点取っちゃう」

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[11.22 J1第2ステージ第17節 広島5-0湘南 Eスタ]

 サンフレッチェ広島のキャプテンを務めるMF青山敏弘が第2ステージ優勝のトロフィーを高々と天に掲げた。

「思ったよりうれしいですね。まだステージ優勝だけど、トロフィーを掲げられたのは幸せな瞬間だったし、キャプテンとして誇らしかった。みんなに感謝したい」

 昨季から主将に就任。昨年2月の富士ゼロックススーパー杯を制し、カップを掲げた青山だが、昨年11月のナビスコ杯は決勝でG大阪に敗れ、準優勝に終わっていた。「去年はナビスコで負けて悔しい思いをしてきたので、なおさらうれしかった」。そう素直に喜んだ。

 自らのゴールでステージ優勝に花を添えた。先制直後の前半25分、左サイドのMF清水航平から横パスを受けると、迷わず右足を振り抜いた。豪快なミドルシュートがゴール左隅に突き刺さる。「結構遠かったと思うけど、うまく抑えられたし、コースも良かった。気持ち良かったし、大きな2点目だったと思う」。自画自賛の追加点だった。

「迷いはなかった。あまり力みもなかったと思う。あんないいゴール、普段はないけど。いつも打てよって感じですね」

 7月19日の浦和戦以来、14試合ぶりとなる今季3ゴール目。J1通算で15得点目だが、優勝を決める試合でのゴールはこれが2回目だ。12年11月24日のJ1第33節。C大阪をホームに迎えた一戦でも鮮やかなダイレクトボレーを叩き込み、4-1の勝利に貢献。3万2724人の観衆の前で悲願のJ1初制覇を成し遂げた。

 この日のスタンドには3年前を上回る3万3210人の大観衆が詰めかけていた。「満員になったら点を取っちゃうんですよね」。そうおどけた青山は「何なんですかね。持ってるんですかね。ラッキーですね」と、自分自身も信じられないといった表情を浮かべた。

「美しい勝利だったと思う」。5-0の完封勝利で飾ったレギュラーシーズン最終戦。次はチャンピオンシップ決勝だ。12月2日にアウェーで第1戦を戦い、12月5日の第2戦は再びホームゲームとなる。「リーグ戦の34試合はいい形で終われたと思う。サポーターの方がこれだけ入ってくれて、最後、優勝する瞬間もみんなで祝いたい」。みたび本拠地での優勝弾を――。背番号6のキャプテンは虎視眈々と狙っている。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第2ステージ第17節 スコア速報

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