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「自分で決めたかったけど…」浅野ら途中出場3選手が絡んだ広島の劇的決勝弾

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[12.2 チャンピオンシップ決勝第1戦 G大阪2-3広島 万博]

 積極果敢なプレーが流れを引き寄せた。後半13分から途中出場したサンフレッチェ広島のFW浅野拓磨は2得点に絡み、劇的な逆転勝利に貢献した。出場から2分後に先制点を許す展開となった浅野だが、後半35分、DF塩谷司の縦パスに反応。スピードに乗って、飛び出してきたGK東口順昭をかわすと、右サイドの角度のない位置から右足を振り抜いた。

「ワンタッチでシュートを打とうか悩んだけど、より確実なほうを選んで(GKを)かわそうかなと」。シュートは惜しくも左ポストを弾いたが、跳ね返りを狙ったMF柏好文のシュートをMFドウグラスが頭でコースを変え、無人のゴールに押し込んだ。

「最後、(ドウグラスが)決めてくれてよかったけど、自分が決めないとダメ。入ったかなと思ったけど。もうちょっと曲がってくれれば……」

 ポストに当てたシュートを決め切りたかったと反省した浅野。このゴールで追いついた直後に再び勝ち越されたが、後半アディショナルタイム1分にDF佐々木翔の同点ヘッドで2-2に追いつくと、後半アディショナルタイム6分、再び浅野にチャンスがめぐってきた。

 相手のスローインをカットし、MF青山敏弘、MF森崎和幸とつないで左サイドのスペースに飛び出した途中出場のMF山岸智がマイナスのクロス。ドウグラスの左足ボレーはミートしなかったが、ボールは浅野の目の前へ。右足を振り抜いた渾身のシュートはDF丹羽大輝のブロックに阻まれ、こぼれ球を柏が右足で蹴り込んだ。

「とにかく相手より先に触ろうと。自分で決めたかったけど、あの時間に広島の選手が(ゴール前に)いっぱいいたことが得点につながったと思う」。人数をかけた分厚い攻撃がもたらした試合終了間際の劇的ゴール。山岸、浅野、柏という途中出場3選手が絡んだ決勝点が、今季の広島の強さを象徴していた。

(取材・文 西山紘平)

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