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[MOM1612]鹿島ユースDF戸田拓海(3年)_「当たり前」の諦めない姿勢が生んだビッグプレーと栄冠

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第18節 市立船橋高 1-2 鹿島ユース グラスポ]

 ギリギリの攻防を自分たちに傾ける、まさに鹿島アントラーズユースのサッカーを表現するような2つのゴール。後半4分にMF吉岡樹利也が獲得したPKのシーン含めていずれの場面も各選手の執念が繋がって生まれたようなゴールだったが、その2つにともに絡んだのが右SB戸田拓海と左SB大里優斗の両SBだった。特に戸田は後半26分に“優勝決定弾”。昨年途中までCBだったスピード豊かな右SBが大仕事をしてのけた。

 まずは後半4分。右サイドの混戦から頭でコントロールしたボールはエンドラインを割りそうだったが、「あれは行けると思っていきました」という背番号14がラインすれすれのボールを諦めずに身体を投げ出すような姿勢でクロスを放り込む。このギリギリの状況で残したボールは大里の折り返しを経て吉岡の身体を張ったPK獲得に繋がった。これで同点に追いついた鹿島はさらに26分、左サイドの混戦からFW色摩雄貴が身体を張ってボールを繋ぐと、抜けだした大里がGKとの1対1からシュート。このこぼれ球を「絶対にこぼれ球が来ると思っていたのでゴール前まで走っていました」という戸田がDFと競りながら必死に身体を伸ばして頭で合わせ、決勝点を奪った。

「ヘッドで叩きこもうと思ったんですけどボールも見えなくて、入ったところも見えなかった」という戸田。フワリと浮いたボールはゆっくりとゴールラインを越えたが、その瞬間を見ることができなかった。それでも周囲の歓喜を肌で感じ取ると、拳を握りしめたままベンチ方向へダッシュ。ベンチから飛び出してきた選手たちと抱擁を繰り返した。

 諦めずにボールを追って先制PKに繋がるクロスを上げ、そしてリスクを承知で最終ラインからPAへ侵入してクロスを頭で決めた右SB。トップチームへ昇格するMF田中稔也も「(得意のドリブルでもっと貢献したい気持ちも)実際ありますけれど、チームのために走って、チームが勝てばそれでいい」と語っていたが、戸田自身が示した2つのシーンを含めてチーム全員が諦めずに、身体を張って、チームのために粘り強く戦うということを体現したことが勝利に繋がった。戸田は「当たり前のところを当たり前にやっていこうということで最後もやった結果だと思います」と全員がやるべきことをやり通して勝ち取った優勝を喜んだ

 戸田は守備面でもスピードを活かしたカバーリングを発揮。市立船橋高の快足FW永藤歩が出てきても「対人とかは全然怖くないです」と言い切る。そのSBはチャンピオンシップで対戦するG大阪ユース戦へ向けて「戦う気持ちを全面に出してプレーしたい。今回も勝って終わりたいと思っています」。昨年はシーズン最終戦となったJユースカップ決勝でG大阪ユースに勝って優勝。今年も関西の雄に勝利して笑顔でシーズンを終える。

(取材・文 吉田太郎)
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