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[大学選手権]橋本ループ弾にスーパーサブ小西躍動!0-2から逆転の中京大が東海勢最後の砦守る!

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[12.8 全日本大学選手権1回戦 仙台大 2-3 中京大 ゼットエー]

 アパマンショップPresents第64回全日本大学サッカー選手権大会1回戦が8日に行われ、ゼットエーオリプリスタジアムの第2試合では仙台大(東北1)と中京大(東海3)が対戦。0-2から3点を奪い返した中京大が3-2で逆転勝ちした。中京大は12月10日の2回戦で明治大(関東2)と対戦する。

 東北1位の仙台大と、10年大会準優勝チームでかつて日本一に輝いた歴史も持つ中京大。地方リーグの雄同士が激突した試合は、仙台大が2点を先取する。前半29分、左サイドを突破したMF宮澤弘(2年=柏U-18)の折り返しをFW丹代爽弥(3年=青森山田高)が押し込んで先制。さらに35分にはカウンターから左サイドを一人で駆け抜けたMF蓮沼翔太(4年=柏U-18)が逆サイドのゴールネットへ左足シュートをねじ込んだ。

 3-4-3システムを敷く仙台大が大応援に後押しされて2点を先取したのに対し、中京大は相手の人数が厚い中盤を活用することができず。また相手の182cmFW堺俊暉(4年=相洋高)にボールを収められて後手を踏む形となった。加えて活動量多い相手のサイドプレーヤーに押し込まれる苦しい展開。それでも前半38分、朝倉吉彦監督が「スクランブルで入ったけれど1対1の能力とかは出ているヤツよりも高い。将来的にJ目指せる器」というDF大村海太(2年=藤枝東高)を右SBに投入して守備面を安定させると、ハーフタイムに出た「中盤を見せながら、背後を狙う」指示が当たる。

 後半にも仙台大にサイドを破られて宮澤にポストを叩くシュートを放たれるなど危ないシーンがあったが、スピードのあるFW水野翔太(2年=東邦高)へのロングボールで相手を押し下げていた中京大は23分、10番MF橋本裕貴(3年=桐光学園高)が鮮やかな左足ループシュートを決めて攻勢を強める。そして終盤には、後半14分に投入されていたMF小西洋平(4年=刀根山高)が躍動。30分、中京大は中盤での素早いリスタートから、昨年度の高校日本一メンバーでもある右MF藤島樹騎也(1年=星稜高)がDFのプレッシャーを受けながら対角線へのクロスボール。これを受けた小西がDFを振りきってラストパスを入れると、中央へ飛び込んだ交代出場FW猪木遼平(3年=名東高)が頭で合わせて同点に追いついた。

 勢いの止まらない中京大はさらに33分、自陣からCB背後のスペースへ入れられたボールを小西が絶妙なコントロール。GKとの1対1を制して勝ち越しゴールを決めた。終盤、中京大は対人の強さ見せる左SB鈴木潤(4年=市立船橋高、FC岐阜加入内定)や青木ら中心に仙台大の反撃を断ち切って勝利。2回戦進出を決めた。

 この試合前に同じ東海勢の常葉大浜松キャンパスと東海学園大が相次いで敗退。その中で掴んだ勝利に朝倉監督は「前に2チーム消えていたので何とか勝ちたいという気持ちがあった。ヤッター、というよりもいろいろな意味でホッとしています」と東海勢最後の砦を守ったことに胸を撫で下ろしていた。同時に交代出場の3選手が活躍して0-2から大逆転して掴んだ白星は、今後同じようにビハインドの状況になっても勇気を持って戦うことができるだけに非常に大きな意味を持ちそうだ。

 橋本は「次、明治ですけどビビることなく、自分たちのサッカーをやること。自分たちは自分たちのサッカーをやれば勝てると思っているので、自分たちのサッカーをやるだけ」と力を込め、小西は「相手が強いのは分かっているし、凄い選手がいっぱいいるのは分かっている。自分たちのサッカーをすることを心がけて勝ちたい」。J内定選手5選手を擁する優勝候補相手にも怯まず、挑戦して白星を掴みとる。

(取材・文 吉田太郎)
●第64回全日本大学選手権特集

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