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[MOM353]順天堂大FW名古新太郎(1年)_「ミスばっかり」と猛省も、インカレデビュー戦で決勝弾!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.8 大学選手権1回戦 順天堂大 3-1 大阪学院大 ゼットエー]

 ヒーローインタビュー中も、ミックスゾーンで取材を受けている最中も、表情は全く晴れなかった。順天堂大の1年生FW名古新太郎(静岡学園高)は1点ビハインドの後半開始から出場すると、1-1に追いついて迎えた28分に勝ち越しゴールを奪う。

 右クロスをFW佐野翼(3年=清水商高)が右足で叩くが、ボールはゴール右外側の方向へ。だが、これに反応した名古が身体を投げ出すようにアクロバティックな右足ボレーで合わせると、ボールはゴールラインを越えた。「うまく自分のところにこぼれてきてミートできたと思います。最後の部分は一番集中しなければいけない部分なので意識してやっている」と名古。だが、ゴールを決めた直後も笑顔は控え目で「(あまり喜ばなかったのは)ミスばっかりだったので。点取れたのは良かったんですけど、反省の部分がまだ多いのでそこはまた練習からやりたい」と首を振った。

 名門・静岡学園高時代の恩師である川口修監督が「ここ数年で一番点を取る感覚がある」と語っていた才能については、順大、静岡学園の先輩でもある全日本大学選抜MF長谷川竜也(川崎F内定)も「結果残してくるあたりさすが。頭使ってできる選手ですし、期待している。得点を取る感覚はこのチーム(順大)でも飛び抜けている。1年生とは思っていない。ゴールに対するプロセスを自分でつくりだせる選手」と賛辞を並べるほどだ。

 静学で磨かれたテクニックと一瞬のキレでDFを外し、この日のように難しい体勢からでもゴールを奪うことができる。本人も「チャンスメークできて点取れる選手が一番魅力あるので意識して。自分が点取ってチーム勝たせるように」と点へのこだわりを口にするが、まずはミスを減らし、チームに貢献すること、そして「笑顔なきヒーロー」となったインカレデビュー戦から改善すること。「次の試合へ向けた準備が必要。100%で行けるように準備したい」というFWが次は満足のいく内容で勝利へのゴールも決める。

[写真]後半28分、順大FW名古が右足ボレーで決勝ゴール

(取材・文 吉田太郎)
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