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「涙の10番」鹿島ユースMF田中が日本一へ導く決勝ゴール決めてMVPに

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[12.12 高円宮杯チャンピオンシップ 鹿島ユース 1-0 G大阪ユース 埼玉]

 プレミアリーグEAST初優勝を決めた6日の市立船橋戦後、チャンピオンシップへの意気込みについて「ドリブルだったりシュートを決められるように頑張りたい」と語っていた鹿島アントラーズユースMF田中稔也。その言葉通りに決勝ゴールを決めてチャンピオンシップMVPに輝いた。

 後半13分、鹿島は左サイドでボールを持ったSB大里優斗が縦パスを入れると、DFと入れ替わる形で抜けだしたMF西本卓申が一気に切れ込み、ラストパス。G大阪のDFがクリアしきれずにこぼれたボールを拾った田中は、GKのタイミングを外して右足シュートをゴールへ流し込んだ。両手を広げてスタンド方向へかけ出した背番号10は、仲間たちと喜びを分かちあった。

 この1点によってチームは勝利。プレミアリーグEAST初優勝の瞬間も涙していた田中は、この日のヒーローインタビューの途中でも感極まって涙を流していた。そしてチーム37人全員で勝ち取った勝利を強調。「チームのみんなが守備で取って、周りに繋げてくれた。それで点取ることができた。あのMVPはチームメートのおかげ」と感謝した。

 ドリブルを得意とし、もっと持ち味を発揮したいという思いも持っていた。だが「チームのために走って、チームが勝てばそれでいい」とチームのためにハードワークし、勝利を目指してきた。献身的に続けてきたことが高校生活最後の試合で決勝ゴール、MVPという勲章をもたらした。次は鹿島のトップチームの一員としてチームの勝利に貢献すること。そして20年の東京五輪という目標もある。「自分も、というのは意識している。でもまだまだだと思う。練習して課題を克服していきたい」。仲間たちと獲得したMVPを自信に次のステージでの活躍を目指す

(取材・文 吉田太郎)
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