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「見えない人たち」への感謝忘れず、鹿島ユースが常勝軍団への第一歩

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[12.12 高円宮杯チャンピオンシップ 鹿島ユース 1-0 G大阪ユース 埼玉]

 選手37人とスタッフ5人全員で勝ち取った鹿島アントラーズユース日本一。MF千葉健太主将はプレミアリーグEAST初優勝を決めた6日、「スタッフ5人全員できるように頑張ります」と語っていたが、その言葉通り、埼玉スタジアムで熊谷浩二監督をはじめとするスタッフ5人全員を胴上げした。主将が「最高です」と振り返ったチャンピオンシップ制覇はクラブの関係者、サポーター、そして熊谷監督が選手たちに常に問いかけていた「(プレミアリーグへ)上げてくれた先輩たちもいて、残してくれた人もいて、見えない人たちが支えてくれている」という人々の支えがあって成し遂げられたものだった。

「一生懸命やることの大切さを教えてくれる人」と千葉が説明する熊谷監督から「献身、誠実、尊重」の「アントラーズ・スピリット」、鹿島の哲学を植え付けられた。例え負けたとしても、力を出し切れずに負けるのと、100パーセントの力を出し切って負けるのとでは意味が違う。トレーニングでも試合でも常に100パーセントを出し切ることを選手たちは目指してきた。気迫、献身性でG大阪ユースをわずかに上回ったこの日だけでなく、プレミアリーグEASTでも簡単な試合がひとつもなかったが、相手を上回るような献身、90分間闘いぬくことで勝利を引き寄せてきた。その姿勢、熱量が応援する人々の心も打ち、プレミアリーグEAST優勝のかかった終盤戦は1000人近い人々が会場に足を運ぶなど、見る人達を惹きつけてきた。

 熊谷監督も「精神的なところは逞しくなった」と認めるチーム。MF平戸太貴が「見えない人にこそ感謝の気持ちを持てと言われてきた」というように感謝の気持ちをもってオフ・ザ・ピッチから意識高い集団となった。そして昨年のJユースカップ優勝に続き、プレミアリーグ昇格から4年目で日本一を獲得。今年は4選手をトップチームに送り出す。鈴木満常務取締役強化部長は「体制づくりが徐々に実を結んできた」と語る。09年度よりアントラーズアカデミートレセン活動を充実。11年に新たな育成拠点「つくばアカデミーセンター」が完成し、そこから育ってきている選手たちがいる。トップチームとの連係も密になった。クラブとしての取り組みがひとつの結果をもたらした。

 選手たちは「真の日本一」を懸けた戦いを制し、常勝軍団への礎を築いた。「勝ち続けないといけないというのはクラブの宿命というか、それを少しは見せれたかなと思っているので勝ち続けてほしいです」と千葉は後輩たちにメッセージ。後輩たちは受け継いで日常から自分たちを磨いて、来季もまた一戦一戦ひたむきに勝利を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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