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[MOM1624]横浜FMユースFW和田昌士(3年)_「100点」つけた超絶ゴール含む2発!来季トップでの挑戦へ弾み

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.13 高円宮杯プレミアリーグ参入戦2回戦 横浜FMユース 3-0 新潟明訓高 広島一球]

 横浜F・マリノスユースの一員として戦う最後のゲームで2得点1アシスト。来季のトップチーム昇格を決めているFW和田昌士は自身で「100点」をつけるスーパーゴールも決めて横浜FMユースを初のプレミアリーグ昇格へ導いた。

 まずは0-0の後半6分に先制ゴールを決める。横浜FMは左CKのクリアボールを左サイドへ繋ぐと、MF堀研太が個人技で突破。カバーしようとした新潟明訓DFや横浜FMの選手たちがニアサイドに押し寄せる中、背番号10は遠い位置へポジションを取る。そしてGKとDFの間を抜けたボールを必死に伸ばした右足でゴールへ押し込んだ。「ポジショニングでもう決まったと思います。みんながボールウオッチャーになっていて。一番奥のファーでオフサイドにならないようにだけ気をつけた。みんなが(ボールだけに集中して)ガーっとなっているところを冷静にポジショニングできたということは、去年できなかったことで、今年すごい意識してやったきたこと。それで得点が増えてきたし、こういう場で出せて本当に良かったです」と喜んだ。

 そして後半20分に決めた2点目はまさに超絶ゴール。MF遠藤渓太が左タッチライン際からアーリークロスを入れると、和田はCBの頭上を越えたボールを胸でコントロールする。これでCB2人の前方へ飛び出した背番号10は、胸コントロールしたボールの落ち際を倒れながら左足で叩く。飛び出してきたGKが届かないようにフワリと浮かした一撃はGKの手をかすめて逆サイドのゴールネットへ吸い込まれた。予測と咄嗟の判断、高度なコントール、そしてシュート技術、全てが詰まったゴールについて和田は「自分でもびっくりしましたね。(遠藤)渓太があそこに上げるというのは分かっていたので、ポジショニング取って胸トラで入れ替わって、そのままGK出ているのが見えたのでループで行ってやろうと思ってしっかり決めました」と微笑み、「あれ、100点です。ベストゴールに入るかもしれないくらい良いゴールでした」と最高点をつけた。

 自身の成長を示した1点目と才能を見せつけた2点目。そして試合終了間際にはスルーパスを通して3点目のゴールもアシストした。次はプロの世界で勝負。日々のトレーニングに加えてマンチェスター・シティへの短期留学や、トップチームでの試合出場など、クラブの期待の中、ユースチームで多くの経験をしてきた。「本当にいろいろな経験をこのユースでさせてもらった。本当に苦しい時期もあったし、不甲斐ない時期もあったんですけど、スタッフの皆さんとか、ここにいるチームメートに支えられながらできたのが本当に良かったですし、学んだことはトップでも生きると思うんで、1年目から勝負仕掛けるくらいの気持ちでやっていきたいと思っています。プロの世界が厳しいのは分かっていますけれど、1年目だからいいやという気持ちでは絶対にダメ。1年目から試合に絡めるようにアピールしたい」と言い切った。

 90分間の継続性や守備の向上などやらなければならないことはまだまだある。今年、「キャプテンとしてあんま口で言うのは得意じゃないんで、プレーや結果で引っ張っていくことを意識」して背中でチームを引っ張ってきた主将は最後にまた大仕事をしてのけた。来年はトップチームの一員として「トップの試合に絡んで(後輩たちの)刺激になれるように頑張りたい」という目標を果たして、後に続く後輩たちを勇気づける。

(取材・文 吉田太郎)
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