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[大学選手権]帰国2日で先発&ゴールも敗退…明治大DF室屋「成長できた1年」、来季に含み

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[12.16 全日本大学選手権準決勝 明治大2-4関西学院大 NACK]

 U-22日本代表のカタール遠征から14日夕に帰国したばかりの明治大DF室屋成(3年=青森山田高)は、全日本大学選手権(インカレ)準決勝・関西学院大戦で早速先発。チームは2-4で敗れたものの、前半27分には1-2と迫るゴールを決めるなど気を吐いた。

 カタール遠征中に開幕した全日本大学選手権。室屋は異国の地でも明治大の結果を『Twitter』などで追い続けていた。準々決勝・順天堂大戦は、常に明治大が先攻したものの、即座に追いつかれるという一進一退の展開。3-3からのPK5-4で勝利したが、速報を追っていた室屋は「勝ったと思ったらまた決められて、どうなってるか理解できなかった」と冷や汗をかいていたという。明治大の勝利を知ると、すぐさま『LINE』でチームメイトへ連絡。「さすが!」と喜びを分かち合い、帰国の途に着いた。

 そして移動の疲れを残す中で迎えた関西学院大戦では右SBで先発。1-2の前半27分にはゴールも記録した。左サイドから攻め込んだFW和泉竜司(4年=市立船橋高)のパスをPA右で受け、右足の切り返しでDFをかわすと、GKの位置を見て左足シュート。「竜司くんがボールキープしてターンした瞬間に、SBがボールウォッチャーになっていたので、その瞬間に裏を取れるなと感じて。いい形で裏を取れたのがゴールにつながった」。鮮やかな一撃はゴールネットを揺らした。

 その後にチームは1点を追加して2-2に追いつくも、後半に3度目の失点。2-3に離されてからは右WBで攻撃参加をみせたが、決定機も決めることはできずに試合は終了し、チームは敗退。「後半には得点できるチャンスもありましたし、そういうところを無駄にしていまったのは反省点」と悔やんだ。

「コンディション的にきつい部分もあったんですけど、試合に出る以上は関係ないですし、そんな中でももっと質の高いプレーができなきゃいけない。そういう面でまだまだ自分の力不足を感じました」

 来季は早くも大学4年生。ついに最終学年となる。今季は明治大だけでなく、ユニバーシアード日本代表や全日本大学選抜、そして特別指定選手としてFC東京の練習にも参加した。「4つの違うサッカーのチームでプレーすることは難しかったですが、1年間を振り返ってみたら自分にとっては重要な1年だったし、成長できた1年だった」と振り返る。

 来季も明治大を中心に、U-22日本代表やFC東京など複数のチームでプレーすることが予想されるが、「これから大学側と話し合って今後は決めます」と含みを持たせた。明治大から離れ、FC東京でのプレーに専念する可能性もあるようだ。来季の目標については「今後が決まり次第、目標も決めようと思います」と言うに留めた。

(取材・文 片岡涼)
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