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得点力不足解消のカギ、久保&南野に期待懸かるも…

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 頼れる海外組がリオ五輪最終予選のメンバーに名を連ねた。スイスのヤングボーイズ所属のFW久保裕也、オーストリアのザルツブルク所属のMF南野拓実。2人は今年3月に行われたリオ五輪アジア一次予選以来、手倉森ジャパンに選出されることになった。

 13-14シーズンにヤングボーイズに移籍した久保は、今季はほとんどの試合で先発出場を果たしており、第18節を終了したリーグ戦で17試合4得点4アシストの結果を残している。また、昨季途中からザルツブルクに移籍した南野もレギュラーとしてシーズンを過ごしており、第20節を終えたリーグ戦で19試合7得点2アシストを記録している。

 手倉森誠監督は「久保と南野は日常から日本を代表して活動しています。彼ら2人には海外での経験をこのチームに落とし込んでほしいし、ピッチ上でもチームを引っ張ってもたいたい」と両選手に期待を寄せる。

 約2年間を掛けてチーム作りを行ってきた手倉森ジャパンだが、久保と南野が参戦したのは昨年12月に行われたタイ・バングラデシュ遠征とリオ五輪アジア一次予選のみ。五輪一次予選時ではともにゴールを記録するなど存在感を示したが、チームメイトと呼吸が合わない場面も見られたように、連係面には不安を残している。

 13日までリーグ戦を行っていた南野の合流は、最終予選が行われるカタールに向けて出発する1月2日から。すでに帰国している久保は22日から行われる沖縄キャンプに参加するものの、天皇杯に残っているクラブもあることから、キャンプには最終予選メンバー全員が参加するわけではない。

 連係を深める時間は限られるが、指揮官は「不安がっていても何も始まらないので、限られた時間と場所の中でやれることにしっかりトライしていくだけ」と前だけを向く。今月行われた中東遠征で2試合連続スコアレスドローと得点力不足を露呈したチームにおいて、海外で結果を残す久保と南野は重要なピースとなる。限られた時間の中で彼らが能力を発揮する環境をしっかりと作り、最終予選に臨めるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)

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