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「想像できなかった」世界3位…逆転勝利に導いた広島FWドウグラス

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[12.20 クラブW杯3位決定戦 広島 2-1 広州恒大 横浜]

 与えられた時間は32分。0-1と1点のビハインドを背負って迎えた後半13分、サンフレッチェ広島FWドウグラスはピッチへと送り込まれる。「いつもの試合と同じ気持ちで、チームに貢献できるようにと思っていました」と語ったブラジル人助っ人が大きな仕事をやってのけた。

 まずは後半25分、MF茶島雄介が蹴り出したCKがファーサイドまで抜けてくると、ボールに反応したドウグラスがヘッドで押し込んで試合を振り出しに戻す。「誰かがボールをそらすか、誰も触らずにボールが来るだろうと予測してポジションを取っていましたが、ゴールにつなげられて良かったですね」。

 そして後半38分、MF柏好文のクロスからFW浅野拓磨が放ったヘディングシュートがクロスバーを叩く。「こぼれ球が来るだろうと思ってポジションを取りました。ちょっと高いボールだったので合わせるのは難しかった」。しかし、クロスバーに弾かれたボールをきっちりとヘディングで押し込み、値千金の決勝ゴールを記録した。

「PKは運の勝負になるので、PK戦になるのは嫌でした。90分で決めたかったので、ゴールを決められて良かったです」

 今季、徳島から期限付き移籍で広島に加入。するとJ1リーグで35試合21得点を挙げてチームのリーグ制覇に大きく貢献し、世界を相手にした大舞台でもきっちり結果を残した。J2クラブから移籍して、世界3位に――。この結果を「想像できなかった」と振り返った男は、「団結の力、チームの力がこういう結果につながったよ」とチームメイト、クラブへの感謝を示した。

(取材・文 折戸岳彦)

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