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[選手権]“ハマらなかった”セットプレーで各務原が佐賀北を撃破

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[12.31 全国高校選手権1回戦 各務原高 1-0 佐賀北高 浦和駒場]

 第94回全国高校サッカー選手権は31日、各地で1回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第1試合では各務原高(岐阜)と佐賀北高(佐賀)が対戦した。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半27分に各務原がセットプレーから先制に成功。そのまま逃げ切って1-0の完封勝利を収め、2回戦へと駒を進めた。

 試合序盤にリズムを作ったのは佐賀北だった。両サイドから積極的に敵陣まで攻め込むと、前半7分にはDF高木賢道(2年)のグラウンダーのクロスからFW前山紘輝(2年)が狙ったが、GK西澤侑希(3年)にストップされてしまう。さらに同8分にはFW轟木雄基(2年)が好機を迎えたものの、シュートはゴールマウスを捉え切れなかった。

 すると、佐賀北の攻撃を体を張った守備でしのいでいた各務原が徐々にペースを握り始める。前半23分には右サイドから展開すると、MF武藤健太朗(3年)のラストパスを受けたMF和田遼馬(3年)が切り返しから右足シュートを放つも、ボールはわずかにゴール右に外れた。さらに攻勢を掛けると、同30分にはゴール前のこぼれ球に反応した和田が左足シュートでゴールを脅かしたが、ポストを直撃して先制点を奪うには至らなかった。

 前半をスコアレスで折り返すこととなったが、各務原の梅野剛監督に焦りはなかった。「ゲームプランとしては前半は0-0、0-1で残り20分が勝負になると思っていました。後半につなげるゲームを前半はできたのかなと思います」。

 後半を迎えると、佐賀北は前線の前山に代えてFW真柳壮良(3年)、後半10分にはFW大島圭二(3年)に代えてFW古川晃太郎(2年)を投入して状況を打開しようと試みる。同24分にはMF堀西亮太(2年)のパスから右サイドを駆け上がったDF上瀧悠輔(3年)のグラウンダーのクロスを轟木がスルー。後方から走り込んだFW大島圭二(3年)が決定機を迎えたがシュートは枠を捉え切れなかった。

 すると危機をしのいだ各務原が後半27分、セットプレーから先制点を奪取する。和田が蹴り出したCKを、ファーサイドで待ち構えるDF森俊太(3年)が打点の高いヘディングシュートでネットを揺らし、スコアを1-0とした。その後、1点のリードを奪われた佐賀北が反撃に出るも、各務原が粘り守備強い守備ではね返し、スコアは1-0のまま試合終了を迎えた。

 11年ぶりの選手権出場で初戦突破。就任2年目を迎えた指揮官にとっては、うれしい初白星となった。「責任ある中で結果を出せてホッとしています」と頬を緩めると、「セットプレーは年間を通して取り組んでいる部分です。県予選ではハマらなかった部分もありましたが、全国の舞台でトレーニングしてきた部分が出せたと思います」と練習の成果を大舞台で出した選手たちを称賛した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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