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G大阪が浦和との元日決戦制し2度目の天皇杯連覇!!

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[1.1 天皇杯決勝 浦和1-2G大阪 味スタ]

 ガンバが史上2度目の連覇達成!! 第95回天皇杯全日本サッカー選手権は1日、東京・味の素スタジアムで決勝を行い、9年ぶり7回目の優勝を目指す浦和レッズと前回王者のガンバ大阪が対戦し、G大阪が2-1で2年ぶりの元日決戦を制した。G大阪は08、09年度以来、史上2チーム目となる2度目の連覇を達成。浦和は準優勝に終わり、07年のACL以来となるタイトル獲得はならなかった。

 浦和は準決勝・柏戦(延長1-0)から先発3人を変更。柏戦で左膝を負傷したMF柏木陽介が欠場したほか、FWズラタン、MF関根貴大がベンチスタートとなり、代わってMF青木拓矢、FW李忠成、MF興梠慎三が先発した。一方のG大阪は準決勝・広島戦(3-0)と同じ先発メンバーで臨んだ。[スタメン&布陣はコチラ]

 昨年12月24日に第1子(長女)誕生後、準々決勝、準決勝で2戦連続2発と絶好調のMF宇佐美貴史がいきなり魅せた。前半4分、左サイドでボールを持つと、味方のフリーランニングをおとりに使って自らドリブルでPA内左に進入。右足のアウトサイドでゴール前に折り返し、FWパトリックがDF槙野智章と競り合いながら右足で合わせたが、シュートはGK西川周作の手を弾いてクロスバーを直撃した。

 このプレーで槙野が西川と交錯し、右手を負傷。止血のため、いったんピッチを離れたが、テーピングを巻いてすぐにプレーに戻った。すると今度は前半9分にG大阪のDF米倉恒貴が右太腿裏を痛めるアクシデント。担架で運び出されると、そのまま同12分にMF井手口陽介と交代し、MF今野泰幸が右サイドバックにポジションを下げて対応した。

 G大阪は前半25分、MF遠藤保仁のロングフィードに反応した宇佐美がPA内に進入。オーバーラップしてきたDF藤春廣輝にボールがつながり、クロスボールをパトリックがヘディングで叩いたが、わずかにゴール右へ。この日2度目の決定機も生かせなかったパトリックだが、3度目は逃さなかった。

 前半32分、MF倉田秋の浮き球パスに抜け出したパトリックがスピードに乗って右サイドを切り裂くと、DF森脇良太のスライディングタックルもかわしてPA内右に進入。右足でGKのニアサイドを破り、先制のゴールネットを揺らした。

 しかし、浦和もすぐさま同点に追いつく。前半36分、MF梅崎司の右クロスに李がDFと競り合いながらダイビングヘッド。左ポストに当たった跳ね返りを興梠が左足で豪快に蹴り込み、1-1として前半を折り返した。

 後半もボールポゼッションでは浦和が上回っていたが、次の1点を取ったのもG大阪だった。後半8分、遠藤の右CKをパトリックがフリーで右足ボレー。グラウンダーのシュートがDF那須大亮の股間を抜けてゴール左隅に吸い込まれ、2-1と勝ち越した。

 再び1点を追う展開となった浦和は直後の後半12分、梅崎とMF武藤雄樹を下げ、関根とズラタンをピッチに送り込む。同22分には関根が右サイドのゴールライン際を個人技で突破。折り返しに那須が頭で合わせたが、GK東口順昭にキャッチされた。

 浦和は後半24分、MF宇賀神友弥に代えてFW高木俊幸を投入し、交代枠を使い切る。同25分には高木の左クロスをズラタンが胸で落とし、興梠が反転しながら左足でシュート。しかし、これは枠を捉え切れず、同28分、高木の左クロスに合わせた李のヘディングシュートもゴール右に外れた。

 G大阪は後半31分、リードしてから2トップ気味にポジションを上げていた宇佐美に代えてMF内田達也を投入。内田が井手口とダブルボランチを組み、遠藤がトップ下にポジションを上げた。同点ゴールを目指す浦和と逃げ切りたいG大阪。浦和は後半38分、高木の右CKに那須が頭で合わせると、ポストに当たった跳ね返りを槙野が押し込み、ゴールネットを揺らしたが、その前にファウルを取られ、得点は認められなかった。

 G大阪は後半43分、最後の交代カードを切り、パトリックに代わってFW長沢駿がピッチに入る。終盤は浦和に押し込まれる時間が続いたが、守備陣が集中力を切らすことなく跳ね返し、そのまま2-1でタイムアップ。今季はJリーグチャンピオンシップ、ナビスコ杯と決勝で2度敗れ、いずれも準優勝に終わっていたが、“3度目の正直”で最後のタイトルを獲得し、2年連続5度目の天皇杯制覇を成し遂げた。

(取材・文 西山紘平)

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