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[選手権]2013年度王者・富山一、「内容はかっこよくないけれど」…FW坂本弾で日章学園を退ける

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[1.2 全国高校選手権2回戦 富山一1-0日章学園 ニッパツ]

 全国高校選手権の2回戦が2日に各地で行われた。シード校同士の一戦。富山一高(富山)は日章学園(宮崎)に1-0で勝利。前半28分にFW坂本裕樹(3年)が挙げたゴールが決勝点となった。2013年度大会王者が3回戦へ駒を進めた。

 互いに4-4-2システムを敷き、こう着状態が続いたが前半28分に試合は動く。富山一が中盤からのカウンターで押し込む。左サイドへ抜けたFW柴田丈一朗(3年)が前線へスルーパス。FW坂本裕樹(3年)がオフサイドトラップをかわして絶妙なタイミングで飛び出し、スライディングに来たDF児玉響(3年)を冷静にかわすと、GKを前に右足シュートを決めた。この日2本目のシュートを得点につなげ、富山一が先制に成功した。

 流れを変えたい日章学園は前半33分に早くも交代カードを切る。2トップの一角を担っていたMF中山尚英(3年)に代わり、FW池田周平(3年)を投入。しかし流れは変わらない。敵陣へ持ち込むものの、決定機にはつながらず。シュートで終われなかった。0-1で前半を折り返した。

 迎えた後半、富山一は追加点を狙って果敢に仕掛ける。後半4分にはPA左から柴田が強烈な一撃を放つがGK松井朝輝(3年)が弾く。直後には右CKのこぼれがゴール前へ流れ、拾ったMF田畠太一(3年)がシュートを打つも、またも守護神に阻まれた。

 後半8分に日章学園は途中出場の池田に代わり、MF重松慧哉(2年)をピッチへ送る。2列目右で先発していたMF當瀬司(3年)が前線へポジションを上げ、FW岩切拳心(2年)と2トップを組んだ。同14分には日章学園が待望の初シュート。PA手前でのパス交換から重松が右足シュートを打つも、ポスト右へ外れた。その後もサイドからドリブルで切れ込んで行くもゴールは遠い。

 後半34分にはDF中武諒(2年)に代わり、DF鬼塚柊(3年)を投入。鬼塚はそのまま中武がプレーしていた右SBに入った。同35分には富山一が先制点の坂本に代え、FW津島一貴(3年)。同37分にはMF久保佳哉(2年)に代わり、DF能松大河(3年)を送る。

 前半途中に頭部へ裂傷を負いながらも、バンデージを巻いてプレーしたDF澤泉大地(3年)ら守備陣を中心に奮闘した富山一。日章学園を寄せ付けることなく、1-0で試合は終了。完封勝利で2回戦を突破した。

 試合後、勝利した富山一の大塚一朗監督は「2年前ほどの強さはなく、内容もかっこよくはないですけど、勝てて良かった。力がない分、夏から得点を奪って守りきるという戦いを徹底してしていた。それができて良かったです」と微笑んだ。全国の舞台に帰ってきた2013年度王者がまずは1勝を挙げた。

(取材・文 片岡涼)
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
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