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[選手権]盤石勝利の市船…総体決勝再現の3回戦で東福岡と「理屈抜きの勝負」へ

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[1.2 全国高校選手権2回戦 米子北高0-3市立船橋高 フクアリ]

 第94回全国高校サッカー選手権は2日、2回戦を行い、フクダ電子アリーナの第1試合では市立船橋高(千葉)が米子北高(鳥取)に3-0で完勝し、初戦を突破した。明日3日の3回戦では、夏の全国総体決勝で敗れた東福岡高(福岡)と対戦する。

 ともに今大会初戦を迎えた両チーム。序盤から全国総体準優勝の市立船橋が主導権を握り、相手陣内でゲームを進めた。守勢の時間が続く米子北も粘り強く耐えていたが、市立船橋がセットプレーから先制に成功する。前半33分、MF工藤友暉(3年)のピンポイントの右CKにU-17日本代表DF杉岡大暉(2年)がフリーで合わせ、ヘディングシュート。豪快にゴールネットを揺らした。

「点が入らず、じりじりと時間が経過するのが一番嫌な展開だった。リスタートで点が取れて、比較的スムーズに試合を運べた」。市立船橋の朝岡隆蔵監督が振り返るとおり、前半の被シュート数は0本。1点リードで折り返した後半も高い位置からプレシャーをかけ、豊富な運動量でことごとくセカンドボールを拾うと、米子北に反撃の隙を与えなかった。

 すると後半16分、FW矢村健(3年)がドリブルでPA内左へ切れ込み、縦に突破。ゴールライン際から右足アウトでマイナスに折り返し、ゴール正面の工藤が左足で押し込んだ。

 2点を追う展開となった米子北は後半20分、前半途中から2トップの一角に入っていたMF崎山誉斗(2年)が右足ミドルを狙うが、GK寺尾凌(3年)がセーブ。同21分にはFW谷口喬亮(3年)に代わってFW伊藤龍生(2年)がピッチに入り、崎山と2トップを組んだ。

 必死の反撃に出る米子北。後半28分、崎山がドリブルでPA内に持ち込むが、杉岡が体を入れてボールを奪取。堅い守備でゴールを許さなかった。市立船橋は後半31分、左後方の位置でFKを獲得すると、キッカーの工藤が浮き球のクロスを入れると見せかけ、グラウンダーの速いボールを供給。ニアサイドにフリーで走り込んだMF原輝綺(2年)が難なく左足で合わせ、ダメ押しの3点目を奪った。

 直後の後半32分、DF真瀬拓海(2年)に代えてエースのFW永藤歩(3年=山形内定)を投入した市立船橋。最後まで危なげない試合運びで3-0の完封勝利をおさめ、初戦を突破した。

 明日3日の3回戦では東福岡と対戦する。夏の全国総体決勝でPK戦の末に敗れた因縁の相手とのリベンジマッチだ。「放っておいてもモチベーションが上がるカード」と朝岡監督が話すように、“打倒ヒガシ”に燃える市船の選手たちは「同じ相手に2度は負けられない」と口をそろえる。3回戦で早くも実現した総体決勝の再現。朝岡監督は「理屈抜きの勝負になる。ありがたいカードだと思っている。借りを返したい」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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