beacon

[選手権]プリンス関西王者神戸弘陵、1年生スーパーサブの千金弾で都市大塩尻撃破

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.2 全国高校選手権2回戦 都市大塩尻0-1神戸弘陵 味フィ西]

 全国高校サッカー選手権大会の2回戦が2日に行われ、味の素フィールド西が丘の第2試合では、神戸弘陵高(兵庫)が都市大塩尻高(長野)を1-0で下し、初戦を突破した。3日の3回戦では國學院久我山高と駒沢陸上競技場の第2試合で対戦する。

 積極的な入りを見せたのは都市大塩尻だった。塩尻の主将MF青島友輝も「思ったよりやれない相手ではないなと思った。チャンスもありましたし」と振り返ったように、塩尻は序盤、神戸弘陵ゴールに迫る場面を何度も作った。

 ただ、徐々に中盤の運動量が低下し始めると、流れは神戸弘陵に傾きだす。特にFW土井智之(3年)、FW入谷子龍(3年)の強力2トップが圧力を強める。前半はスコアが動くことはなかったが、神戸弘陵が立ち直りを見せる形でハーフタイムを迎えた。

 しかし、流れを掴みかけたのは神戸弘陵だったが、都市大塩尻も最後の防波堤を崩すことはない。逆に後半20分にはスピードのあるFW平林裕葉(3年)が縦パス一本で裏に抜けるチャンスを迎えるが、左足シュートはGK鈴木悠太(2年)の腕の中に収まった。

 だがついに後半26分、スコアが動く。右サイドからドリブルでエリア内に入った土井が右足を振り抜く。しかしコースがやや甘く、GK田村和也(3年)の手を弾きクロスバーに当たる。ただその跳ね返りに詰めていたのは途中出場のMF竹村史明(1年)。谷純一監督が「短い時間でも結果を出せる」と絶大な信頼を寄せるスーパーサブの千金弾で、勝利を手繰り寄せた。

 今季はプリンスリーグ関西を制覇。12月に行われたプレミアリーグ参入戦では旭川実と磐田U-18を連破し、見事、初のプレミアリーグ昇格を決めた。谷監督は「新チームになってから常に競争させてきた」とチーム内の競争心が好成績に繋がっていると分析。これまで、神戸弘陵は選手権は8強が最高だが、「今回は全国4強を狙っている」と自信を持って臨んでいる。

 一方、敗軍の将は悔しさに顔をしかめる。高橋裕之監督は「立ち上がりが良かったのでゴールがほしかった。中盤の運動量が減ってしまった。残念ですね」と声を落とすと、「運動量が落ちた要因は単純に体力がなかった。蹴る回数が多くなってしまい、ボールをうまく動かせなかった」と首をかしげた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 児玉幸洋)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015

TOP