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[選手権]異色の経歴、最初で最後の夢は4強で閉幕…湘南内定、青森山田MF神谷「一番濃い1年間だった」

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[1.9 全国高校選手権準決勝 青森山田1-2國學院久我山 埼玉]

 夢にまで見た選手権の舞台は、4強で幕を閉じた。PK戦も見えた後半アディショナルタイム3分、CKの流れから青森山田高(青森)は決勝点を浴び、敗退が決定した。それは、MF神谷優太(3年)にとっての最初で最後の挑戦が終わった瞬間でもあった。

 生まれ育った山形を離れて、東京ヴェルディの下部組織でプロを目指した。ただ、ジュニアからジュニアユース、ユースと順調に昇格していく中でも、高校選手権への夢は捨てきれずにいた。そして昨冬に一念発起。高校3年生になるのを前に青森山田高への転入を決断した。

 そして背番号10を背負い、エースとなった神谷は念願の選手権のピッチに立った。1回戦から逆転勝利を重ねる“青森山田旋風”の一翼を担った。しかし最後は、今大会で結果を残してきたはずのアディショナルタイムに失点。「最後は本当に終わったのか正直分からなかった。でも観客席を見た時に、自分たちの仲間が崩れ落ちるのを見て負けたんだなと思った」。結果を受け入れるにはもう少し時間が必要なのかもしれない。

 卒業後は湘南ベルマーレに活躍の場を移す。「今まで生きてきた中で一番濃い1年間だと思います。濃い1年を無駄にしないためにも頑張っていきたい」。決して回り道ではない。青森山田で培った「人生最高の1年間」を糧に、神谷はプロでの飛躍を目指す。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 児玉幸洋)

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