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這い上がった川崎F新加入FW大塚…J2戦力外、トライアウトからJ1復帰を勝ち取る

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「ホッとしています。改めてフロンターレの一員になったんだなと思いました」。川崎フロンターレの新体制会見を終えたFW大塚翔平(←北九州)は、安堵の表情を浮かべた。

 ガンバ大阪の下部組織出身の大塚は、2009年に2学年下のFW宇佐美貴史らとともにトップチームに昇格した。1年目から試合出場を果たしたが、思うように出場機会を伸ばせず、12年にジェフユナイテッド千葉に期限付き移籍。翌年より完全移籍を果たした。

 千葉で3シーズンを過ごしたあと、15年より北九州に完全移籍した。しかしリーグ戦16試合で1得点に終わると、加入1年目にも関わらず、オフに戦力外通告が待ち受けていた。25歳に訪れた試練。戦力外通告後も北九州で練習を続けていたが、獲得のオファーは届かず、トライアウトに一縷の望みを託すことになった。

 しかしトライアウトを受けると状況が一変した。トライアウトを終えたわずか数時間後に川崎Fからオファーが届いたのだ。その後にも他クラブから獲得オファーがあったが、一番最初に声をかけてくれた川崎Fの練習に参加。そこで行った練習試合でアシストを連発し、入団を勝ち取った。

「G大阪からスタートして、またJ1でプレーしたいと思い続けてきた。自分の特長は点が決められるところ。そういうプレーを出していきたい」

 J1の舞台に返り咲いた大塚にとって、やはり古巣との対戦が一番のモチベーションになっている。「負けたくない。ガンバは一昨年3冠を獲ったりしていますが、川崎も匹敵するクラブだと思っています」。J2戦力外の屈辱から這い上がった25歳に、もう怖いものはない。

(取材・文 児玉幸洋)
※名鑑データは2015年シーズンのものです。最新のものは2月上旬のJリーグ正式発表までしばらくお待ちください。

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