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初出場で輝いた19歳…決勝弾のMF井手口が積み重ねた努力

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[1.19 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選GL第3節 U-23サウジアラビア 1-2 U-23日本 スハイム・ビン・ハマド・スタジアム]

 予選初出場とは思えぬほどの存在感を発揮した。4-3-3のインサイドハーフに入ったU-23日本代表MF井手口陽介(G大阪)は試合の入りから切れのある動きを見せる。

 第2戦まで出場こそなかったが、ピッチに立つ準備を黙々と進めていた。試合後に走り込みのメニューをこなすだけでなく、次の試合に向けて筋トレを行う。すべては「試合に出たときに100パーセントの力を出せるように」と――。

 その努力が実を結ぶ。的確なポジショニングで相手攻撃の芽を摘み取る持ち味を発揮し、攻撃面でも正確な散らしでリズムをもたらす。プレースキッカーも務め、前半27分にはDF植田直通(鹿島)の決定機を演出するなど、試合出場がない中でもコンディションを維持してきたことをピッチ上で証明する。

 そして後半8分に大仕事をやってのける。右サイドでボールを受けたMF南野拓実(ザルツブルク)が鋭いドリブルで中央に切れ込むと、逆サイドにポジションを取っていた井手口は、「(南野が)シュートを打つかなと思いましたが、パスが来たらダイレクトで打とうとしていました」。そして、南野から送られたラストパスを右足ダイレクトで合わせるとボールはネットを揺らし、チームを勝利へと導く決勝点が生まれた。

「落ち着いて打てたのが本当に良かったと思います」と笑顔を見せた19歳は、予選初出場で出色の出来を披露したものの、「まだまだやれるなというのは思いました」と胸を張って答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

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