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[MOM1698]静岡学園FW福原涼太(2年)_“結果重視”のFW起用法、期待に応えて6戦連発

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[1.31 静岡県高校新人大会中部地区決勝 清水桜が丘高 0-3 静岡学園高 藤枝東高G]

 静岡学園高のFW陣は結果で競いあっている。新人戦の指揮を執っている齊藤興龍コーチは「『点取るヤツ使うぞ』と言っているから。FWは結果残したヤツを(3トップの中で)ポジション変えながら使っている」と説明。新人戦では成長、経験のために多く選手がチャンスを得ている静岡学園だが、まだ絶対的な存在のいないFW陣の中から抜けだす選手が出てくることを期待して“結果重視”のFW起用法が用いられている。

 その中で現在、結果を残して抜け出している存在がFW福原涼太(2年)だ。下級生だった昨年はプリンスリーグ東海開幕戦の四日市中央工高戦でハットトリックを達成。続く中京大中京高戦でも先制ゴールを叩き出しているFWだが、その後失速。ゴールから見放された。だが齊藤コーチも「シュート上手い」と評するFWは今年意識を変えて、ゴールへの貪欲さを増している。それが実を結んでいる今大会、ここまでの5試合で7ゴールを叩き出すと清水桜が丘高戦でも2ゴールを記録した。

 まずは前半6分、MF戸田大智(2年)からのパスを受けて先制ゴール。さらに15分には得意な形である抜け出しでCB尾崎駿大(2年)からのフィードを受けるとそのままゴールへ流し込んだ。応援ボードが「走り抜くシューター」のストライカーはスピードも、体力も「そこそこですね」と謙遜するが、「(とにかく)頑張っています」と繰り返し走り続けることでゴールを引き寄せている。

 足下巧みなFWはこれまではシュートチャンスがあっても切り返してより綺麗にゴールを奪おうとしてしまっていた。だが、「去年より上を目指さないと。ゴールへのこだわりは増えたと思います」というFWは現在、チャンスと見るやシュートを打ち切ることを徹底。2得点後も思い切り良くゴールを狙い、クロスに身体ごと飛び込むなど相手の脅威になっていた。「点を決めてチームを引っ張っていきたい」と誓うストライカー。昨年、大事なところで得点できずに全国出場を逃してきたチームに貴重なゴールと白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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