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[MOM1700]桐生一MF手塚真広(2年)_新生・桐一の中心的存在へ、アピールの2発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.6 群馬県高校新人大会準決勝 前橋東高 1-3 桐生一高 群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場]

 足首の怪我明けで後半開始からの出場となった攻撃の軸が、2得点で桐生一高に白星をもたらした。MF手塚真広(2年)は昨年の全国高校総体で先発しているアタッカー。FWとしての起用が多かったが、今年は1列下がった位置で攻撃力を発揮している。

 右SHに入ったこの日、「(手塚が)入ればボールは回せる。他の子も活きる」と田野豪一監督が説明するMFは高い技術で攻撃のポイントになりつつ、DFライン背後への抜け出しでゴールを奪った。後半6分の1点目はゴール前でのポジショニングよく奪ったもの。そして21分の2点目は右サイドからのタイミングのいい飛び出しでGKと1対1となり、冷静に右足で決めた。

「自分は個人で打開できるプレーがないので周りと連係して取れたことは良かった。自分たちの新チームになるまではFWをやっていたのでFWをやってきたことが活きたと思います。裏に抜け出す動きとか、FWやっていたのでSHでも同じ動きができて得点も取れたらいい選手になると思う」。このシーン以外にもDFラインの背後を強襲していた手塚は、FWで磨いてきた抜け出しをSHでも発揮していく。

 目標としている存在は昨年の10番、FW滝沢昴司(3年)だ。「プレースタイルも似ていると思うんで、去年からずっと意識してやっていました。ボールもらった時の身体の向きだったり、駆け引きだったり、スピードなくても点取れる選手なので目標にしています」。この日、チームに帯同していた滝沢から「試合前には『点取れよ』みたいなことは言われていました」という手塚はその期待に応える2ゴールでエースの後継者に名乗りを挙げた。

 昨年から経験を積んできたアタッカーは今年、チームの攻撃の中心になることを目指している。「自分たちは(個々の)差はないと思っているので切磋琢磨していけたらいい。(その中で)攻撃面では(U-18日本代表の狩土名)禅だったり、自分が引っ張っていかないと点取れないと思うのでしっかりやっていきたい。きょうの試合のように、アシストとか得点に絡んでいけたらいい」と意気込んだ。スタッフからの信頼も着実に高めている手塚が今後も結果を残し、チームにとって欠かせない存在になる。

[写真]後半21分、2点目を決めた桐生一・手塚が両拳を握りしめて喜ぶ

(取材・文 吉田太郎)

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