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[MOM1714]東福岡FW藤井一輝(2年)_九州準決勝で4発!ライバルとの切磋琢磨誓うFWが出した結果

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.14 九州高校(U-17)大会準決勝 東福岡高 6-1 長崎総合科学大附高 吹上浜海浜公園A]

 先発のチャンスを掴んだストライカーが九州大会準決勝という舞台で4ゴールを記録した。東福岡高のFW藤井一輝(2年)は今大会初戦の柳ヶ浦高戦で交代出場からゴールを決めたものの、続く2試合は出場機会なし。それでもこの日午前中に行われた鹿児島城西高との準々決勝で初先発を果たして先制ゴールを決めると、続く準決勝も先発出場。圧巻の4ゴールでチームを決勝へ導いた。

「最近スタメンで出れていなかったのでスタメンで出たら必ず点を決めようと思っていた。実際にできて、結果を残せたので良かった」と藤井。まずは0-1の前半7分、MF青木駿(2年)のシュートのこぼれ球を狙って押し込むと、後半5分には中央の混戦から自ら左前方へ持ち込んで左足シュートを叩き込んだ。

「普段から自分で運んでゴールというのが強い意思を持ってやれていなかったので、4点の中で一番良かった。自分になかった部分、課題だったので克服できて良かった」という納得のゴールを決めたFWは、2分後にもMF高江麗央(2年)の左CKをファーサイドで合わせてハットトリック達成。そして10分にも流れるような崩しからMF藤川虎太朗(2年)が出したラストパスを1タッチでゴールへ沈めた。

 1年から3年まで280人もの部員がいる東福岡の先発争いはどこよりも激しい。藤井が1トップのポジションで先発するために上回らなければならない最大のライバルは、国体福岡県選抜の主将で全国制覇を経験し、全国高校選手権決勝でもピッチに立っているFW佐藤凌我(2年)だった。新チームが発足して最初の公式戦ある新人戦で、より先発の機会を得ていたのは藤井にとって1年時からライバルだという佐藤の方。その中でこの日、持ち味である身体の強さを活かして攻撃の起点となり、そして計5ゴールを決めた藤井は「自分が出た時は出場時間に関わらず結果出すということは新人戦、この九州大会始まってから決意表明みたいな形でしていた。ひとつのアピールができたと思います」と胸を張った。

 技術、スピードを武器とする佐藤との競争はこれからも続くが、藤井はその競争が自身とチームを高めると感じている。「絶対に負けられないライバルですし、チームが勝つためにはFWが決めることは大事。自分と凌我がいいライバル関係でやれたらチームも勝てると思うので切磋琢磨しながらやりたい」。藤井は、自身にとってルーヴェン福岡、東福岡の先輩FWであり目標の存在であるFW餅山大輝(高校選手権得点ランキング2位の4得点)が昨年、FW毎熊晟矢との激しいポジション争いをしたことがチーム力を引き上げ、全国2冠に繋がったと感じている。だからこそ、「それと同じように自分たちもお互いいい効果を与えられたらいい」。そして、ライバル以上に結果を残して多くのタイトルを獲得する。

(取材・文 吉田太郎)

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