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「10番初ゴール」の広島FW浅野「やるべきことは今までと変わらない」

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[2.20 富士ゼロックススーパー杯 広島3-1G大阪 日産ス]

 サンフレッチェ広島の新10番が志願のPKで今季公式戦初ゴールを決めた。後半12分、広島はMF柴崎晃誠とのコンビで左サイドを突いたMF柏好文がクロス。ニアサイドでG大阪DFがクリアしたが、主審はハンドの判定を下してPKとなった。これを森保一監督へアピールするなど志願してキッカーを務めたU-23日本代表FW浅野拓磨が「コースを狙うよりも力強く」右足で思い切り蹴りこんで2-0。今季、背番号が29から10へ変更された浅野が後半8分の交代出場からわずか4分で10番初ゴールを奪った。

 得点後、右手を振り上げて喜んだ浅野はその後、両手の爪を立てる恒例の「ジャガーポーズ」を披露。AFC U-23選手権でも話題となったゴールパフォーマンスで広島サポーターたちを沸かせた。期待のジャガーポーズまで動作を移すこと時間がかかった理由について本人は「あんまり自分の中では意識化されていない」と説明。「アオくん(青山敏弘)に『やれ、やれ』と言われて思い出した」と笑った。

 PKではあったが、今季公式戦初戦でゴールを決める幸先良いスタート。浅野も「絶対に勝っていいスタートを切りたいと思っていたんで、まずは今シーズンのスタートとして勝利で始めることができたというのが今後に繋がる。個人的にもPKを譲ってもらって、ゴールを決めて、勝利できたというのは今後の自信になったと思います」と喜んだ。ゴールを決めたほかに鋭いターンでDFを振り切ろうとしたほか、抜け出しからシュートを狙うシーンもあった。だが追加点は奪えず。それだけに「まだまだチャンスはありましたし、今回の試合でも課題が多く残ったのかなと思います」と反省することも忘れなかった。

 10番を任されて迎えた新シーズン初戦。注目度は高まり、メディアからも10番に関する質問が出ていたが、本人はこれまで通り、やるべきことに集中していたという。「いろいろ感じるものはありますけれど、特にやるべきことは今までと変わらないと思いますし、背番号変わったからと言ってプレーが変わると言ったらそうではないと思いますし、今まで通り、目の前のチャンスに向けて100パーセントプレーするということを意識してできたと思う」。今まで通りに貪欲にゴールを目指した結果、自身のゴールとチームの勝利を手にすることができた。今年、求められる部分がこれまで以上に多くなることは間違いない。だが、広島の新10番は今まで通りの姿勢でゴールを目指し、勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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