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采配的中!鹿島が敵地開幕戦でG大阪撃破!!丹羽負傷交代G大阪は吹田S公式戦初陣飾れず

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[2.28 J1第1ステージ第1節 G大阪0-1鹿島 吹田S]

 鹿島アントラーズが敵地でガンバ大阪を1-0で破り、2年ぶりの開幕白星発進を決めた。後半27分に途中出場のFW鈴木優磨が挙げた得点が決勝点となった。G大阪は5年連続の開幕戦白星なし。これで今季公式戦3戦連続勝利なしとなった。

 今季よりG大阪のホームスタジアムは新設された市立吹田スタジアムになった。2月14日の名古屋とのプレシーズンマッチでこけら落としゲームが行われたが、公式戦ではこの日の2016年シーズンのリーグ開幕戦が初使用となった。

 ただG大阪は、今季の公式戦は3試合目。24日に敵地韓国で水原三星とACLの初戦を戦っていることもあり、リーグ開幕戦と言えど、ターンオーバーが用いられた。MF遠藤保仁は先発復帰したものの、前線のFWパトリックとFW宇佐美貴史はベンチスタートとなった。

 対する鹿島は、9日に急性虫垂炎の手術を受け、全治4週間を診断されたため、開幕戦の出場が困難とみられていたMF柴崎岳が驚異の回復を見せ、スタメンに名を連ねた。また、ポルトガル2部のポルティモネンセから完全移籍で加入し、26日に出場選手登録が完了していたFW金崎夢生もいきなり先発した。

 立ち上がり、攻勢に出たのは鹿島だった。前半5分にはカウンターからFW赤崎秀平と金崎が抜け出す。しかし、パス交換から赤崎がゴールネットを揺らすが、わずかにオフサイドと判定され、先制点にはならなかった。

 前半30分にはG大阪にアクシデントが発生する。赤崎との接触プレーで前のめりに躓いたDF丹羽大輝が右肩を強打。顔をしかめてその場から動けなくなった。治療を試みたが、担架で運ばれ、そのままピッチを後にした。代わってMF井手口陽介を緊急投入。MF今野泰幸が最終ラインに下がり、DF金正也とCBコンビを形成した。

 安定しないG大阪の守備陣に鹿島が襲いかかる。ただそんな中でもG大阪が必死に耐えると、前半40分にはカウンターからチャンス到来。FWアデミウソンが左サイドから仕掛け、中央にグラウンダーパス。しかしMF藤本淳吾のシュートはクロスバーに跳ね返されてしまった。

 後半に入ってもスコアはなかなか動かなかった。後半17分に鹿島が浮き球を繋ぐと、GKのボールと判断した金の背後から金崎が飛び出す。GKと1対1になるが、GK東口順昭が何とか防ぎ、難を逃れる。G大阪は直後のカウンターで藤本がコースを突いたシュートを打ったが、GK曽ヶ端準の好セーブに弾かれてしまった。

 G大阪は後半21分からMF大森晃太郎に代えて宇佐美を投入。FW長沢駿、アデミウソンと3トップ気味の攻撃的な布陣にして得点を奪いに行く。鹿島も同24分から赤崎に代えてFW鈴木優磨、MF遠藤康に代えてMFカイオと一気の2枚替えでリズムの変化を求めた。

 交代策が実ったのは鹿島だった。後半25分にカイオが鋭いドリブルで中央を持ちあがると、左サイドの金崎にパス。金崎のシュートは東口に防がれたが、同27分、右サイドからカイオが上げたクロスを鈴木が頭で押し込み先制。石井正忠監督の采配が的中。交代選手が確実に仕事をした。

 先制されたG大阪は後半39分に最後のカードとしてアデミウソンに代えてMF倉田秋を投入。何とか同点弾をと鹿島ゴールを目指す。しかし相手は鹿島。簡単には崩れない。守り切られたG大阪はこれで今季の公式戦は3戦未勝利。新スタジアムの公式戦初陣を白星で飾ることは出来なかった。

(取材・文 児玉幸洋)

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