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[デンチャレ]北海道・東北選抜が3位!!GK相馬がPK2本ストップの大活躍、九州は3戦無得点で終える

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[3.6 デンソーカップチャレンジ宮崎大会3位決定戦 北海道・東北0-0(PK4-3)九州]

 第30回デンソーカップチャレンジ宮崎大会・順位決定戦が6日に行われた。3位決定戦では、北海道・東北選抜が0-0で迎えたPK戦の末、九州選抜にPK4-3で勝利した。PK戦ではGK相馬修平(富士大3年=青森山田高)が2本を止める活躍で勝利の立役者となっている。

 立ち上がり、主導権を握ったのは九州選抜。FW冷岡幸輝(鹿屋体育大3年=F東京U-18)とFW野嶽惇也(福岡大3年=神村学園高)がパス交換でバイタルエリアへ切り込んでいけば、中盤からはMF瓜生昂勢(福岡大2年=筑陽学園高)が幾度もシュートを狙っていった。しかし、最後の場面での精度を欠き、ゴールネットは揺らせない。クロスに野嶽が飛び込んでいくが、いずれもGKにキャッチされた。0-0で前半を折り返す。

 迎えた後半は一転して北海道・東北選抜が流れをつかむ。後半13分には後方からのパスに反応したFW宮澤弘(仙台大2年=柏U-18)がシュートを狙うもGK正面。同29分には右クロスを受けたMF山田満夫(仙台大2年=松本山雅FC)のトラップは大きくなるも、併走していたFW丹代爽弥(仙台大3年=青森山田高)が拾ってシュート。しかしGKに弾かれた。敵陣でプレーする時間が続くも、得点は生まれない。

 後半42分には敵陣右サイドで宮澤がFW児玉怜音(日本文理大2年=尚志館高)を倒し、2枚目の警告を受けて退場処分となる。九州選抜が数的有利に立ったが、最後までネットを揺らすことはできずに90分は終了。勝敗はPK戦に委ねられた。

 迎えたPK戦。先攻となった北海道・東北選抜は、2人目までしっかり決める。対して九州選抜の2人目、DF福森健太(鹿屋体育大3年=F東京U-18)のシュートは右へ飛んだGK相馬がセーブ。初戦・全日本大学選抜戦でもPKストップした守護神は、力強いガッツポーズをみせた。

 3人目がともに決めての4人目。MF林洋毅(仙台大3年=前橋育英高)のシュートは、負けじと九州GK岩崎知瑳(福岡大3年=東福岡高)が止める。GKの奮闘に応え、DF中島大貴(福岡大3年=筑陽学園高)もシュートを沈めた。

 PK3-3で迎えた5人目。先攻となった北海道・東北選抜のDF榎本滉大(仙台大3年=共愛学園高)のシュートは、GK岩崎が触るもボールは後ろへ流れてネットを揺らす。

 そして勝負のかかった九州選抜の5人目、MF川上竜(福岡大3年=福岡U-18)のシュートはGK相馬が横っ飛びでセーブ。この瞬間に北海道・東北選抜の勝利が確定。守護神は両手で力強くガッツポーズをみせ、チームメイトたちが次々と駆け寄った。

 殊勲の守護神は「DF陣があってのGKだと思うので、みんなに助けられた部分がいっぱいある」と謙遜しながらも、「PKは得意な方。シンプルに全部止めるという気持ちで望んで。それがいい方にいって、2本も止められて良かったです」と弾けるような笑顔。コースは全て“勘”だったと明かし、「大体こっちに蹴ってくるだろうなと思ったら、飛んできてくれた」と喜んだ。

 一方、最後に外す形となった九州選抜MF川上は「チームではいつも1人目のキッカーを務めているので、メンタルの用意が難しかったのはあった」と振り返り、「今までのチームでPKを外したことはなかったんですけど、それがこういう大舞台で外してしまって……。でも開き直って、外れて学ぶものはあったのかなと。これからチームで外さないように、いい教訓にしたい」と前を向く。

 3位で終えた北海道・東北選抜は、初戦で全日本大学選抜を倒すと、準決勝こそ関西選抜に0-3で敗れたものの、昨年大会・最下位の汚名を返上する3位でフィニッシュ。一方、敗れた九州選抜は、初戦の中国・四国戦もPK戦による勝利(0-0・PK4-3)だったため、3戦無得点で大会を終えた。

 キャプテンも務めた川上は「内容どうこうではなく、スポーツをやっている上では結果が全て。3試合を通じて、決定的なチャンスは去年よりもつくれていた。でも粘り強さや決定力は(決勝まで進んだ)去年のチームの方がすごかった」と反省していた。

(取材・文 片岡涼)
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