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[デンチャレ]関西選抜が3大会ぶりV!! インカレ決勝に続く、FW出岡のハットで関東Aを撃破

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[3.6 デンソーカップチャレンジ宮崎大会決勝 関東A 1-3 関西]

 関西選抜が3大会ぶり優勝! 第30回デンソーカップチャレンジ宮崎大会の決勝戦が6日に宮崎県宮崎市で行われ、関西学生選抜は関東選抜Aに3-1で勝利した。FW出岡大輝(関西学院大3年=G大阪ユース)がハットトリックの活躍で大会MVPに輝いている。

 関西旋風は留まるところを知らない。昨夏の大学日本一決定戦・総理大臣杯と冬の大学選手権(インカレ)を関西学院大が制したのに続き、今回の大学地域選抜対抗戦・デンソーカップチャレンジでは関西選抜が頂点に立った。5年連続の4強入り、そして3大会ぶりの優勝だ。かつて関西勢からは「関東を倒したい」という言葉が多く出ていたが、今の彼らは挑戦者ではなく、勝者の風格を漂わせている。

 インカレ決勝では関西学院大が前半だけで達成した出岡のハットトリックなどで、阪南大を相手に4-0で勝利していた。この日も“決勝男”の出岡は絶好調。圧巻のハットトリックで優勝の立役者となった。

 試合は前半26分、関東Aにアクシデント。MF塚川孝輝(流通経済大3年=広島観音高)が初戦で痛めていた左脛を再び打撲し、スタッフの肩を借りながらピッチを退く。すると一時的に10人となった前半29分、関西が隙を突いた。MF池上丈二(大阪体育大3年=青森山田高)が前へ蹴り込むと、オフサイドぎりぎりの飛び出しを見せた出岡が頭で決める。関西選抜が1-0とリードを奪う。

 さらに同36分には追加点。池上の左CKからMF國分将(近畿大2年=札幌U-18)のシュートは相手GKに阻まれるも、こぼれに反応したのは出岡。「1点目を取れると気分的に乗れる」というFWが右足で自身2点目を押し込み、2-0に差を広げた。

 勢いは止まらずに3分後の前半39分には、出岡がハットトリックを達成。ロングボールが前線へ流れ、ゴール前の出岡の元へ。併走していた味方からパスの要求があったが「結果にこだわっているので」というストライカーは、GKをかわし、冷静に右足シュートを決めた。インカレ決勝の再現かのようなハットリックで3-0で前半を終える。

 迎えた後半14分にはPKを献上し、これをMF道渕諒平(明治大3年=仙台ユース)に自ら決められ、2点差に詰め寄られる。それでも流れのなかからの失点は許さず。DF甲斐健太郎(阪南大3年=立正大淞南高)とDF米原祐(関西学院大3年=作陽高)が身体を張って食い止めた。

 守備陣の奮闘に応え、1失点後も攻撃の勢いを落とさない関西は、出岡やFW前田央樹(阪南大3年=福岡U-18)が決定機を迎えたが、4点目は生まれない。後半18分にはMF徳永裕大(関西学院大3年=G大阪ユース)の右クロスから、PA正面でフリーの出岡がヘディングシュートもクロスバー上へ外れる。

 後半23分には右CKに米原が頭で合わせるも枠上だった。同32分には右サイドのDF飯塚郁仁(関西大2年=仙台ユース)へパスを出した前田がリターンを受け、シュートを狙うもミートしなかった。

 後半には関西選抜に得点は生まれなかったものの、前半のリードを活かして3-1で勝利し、3大会ぶりの優勝に輝いた。試合後、決勝ハットで大会MVPに輝いた出岡は「昨日の試合はチャンスを決めきれずにイライラしていたんですけど、今日は結果が出てよかった」と笑顔をみせた。

(取材・文 片岡涼)
●第30回デンソーカップチャレンジ宮崎大会特集

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