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日本高校選抜の“リーサルウェポン”、タビナス・ジェファーソンが衝撃ハット!!

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[3.6 静岡県ヤングサッカーフェスティバル(U-18の部) 日本高校選抜 4-0 静岡県ユース選抜 藤枝総合]

 日本高校サッカー選抜の“リーサルウェポン”がトンデモ級の大活躍を見せ付けた。3月6日に行われた静岡県ヤングサッカーフェスティバル。静岡県ユース選抜を相手に1-0とリードを奪っていた高校選抜は、後半からDFタビナス・ジェファーソン(桐光学園高)を左サイドハーフとして投入。「危なっかしいところもあるが、これから大化けしていくだけの“武器”を持っている選手」(早稲田一男監督)の攻撃力を生かす作戦に出た。

 もっとも、そこからタビナスが見せた活躍ぶりはベンチの期待値を大きく上回り、完全に「予想外」(同監督)のもの。登場間もなく規格外のジャンプを見せて静岡の観衆を驚かせると、後半14分にはこぼれ球に反応しての右足ミドルシュートを鮮やかに突き刺す。逆足で打ったシュートだけに「正直まぐれの部分はある」と笑って振り返ったが、「点を取ったことで余裕ができた」という男はそこから躍動した。

 続く22分には旗手怜央(静岡学園高)のパスを受けてから冷静にルックアップしてGKの位置を確認。「下は狙えないなと思って、上を狙った」というとっさのループシュートで2点目のゴールを決めると、3点目は「相手の股を狙った」という余裕まで見せての弾丸シュートを突き刺してハットトリック。パワーとスキルの絶対的なポテンシャルの高さを存分に示して、高校選抜を圧勝に導く原動力となった。

「(2月の)ネクストジェネレーションマッチでは試合に出られず、本当に悔しかった。その気持ちをここにぶつけました」と語ったタビナスは、チームの“いじられキャラ”としても定着。3点目を決めたあとはコーナー付近でカッコ良くポーズを決めたタビナスを、チームメイトが放置する一幕も。「気付いたら誰も来てくれなくて、あれ?あれ?という感じで、でもいつもそうなんですよ。ホントに先輩たちがいい人ばかりで、めっちゃいじってきますし、いい雰囲気でやれています」と、にこやかに振り返った。

 高校選手権終了後にはJクラブへの練習参加も経験。「本当に少しのポジショニングミスなのに一発でやられた」というハイレベルな空気を吸って大いに刺激も受けた。この「磨けば光るし、化ける」(早稲田監督)タレントが、今度は欧州の空気を吸ってどう変わるのか。「ハングリーにやってきます!」と熱く語った高校選抜の“リーサルウェポン”がさらなる“大化け”を待ちたい。

(取材・文 川端暁彦)

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