beacon

大久保、寿人に並ぶ158点目も悔い?「前半に決めたかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.12 J1第1ステージ第3節 川崎F3-2名古屋 等々力]

 逆転の口火を切る貴重な同点ヘッドが“ゴン超え”の一撃となった。川崎フロンターレは1-2と逆転を許したあとの後半30分、左CKのショートコーナーからMF中村憲剛のクロスにFW大久保嘉人が合わせ、2-2の同点。同39分には中村のミドルシュートで再逆転に成功した。

 大久保は前節5日の湘南戦(4-4)でFW中山雅史(沼津)、FW佐藤寿人(広島)に並ぶJ1通算157点目を記録したが、翌6日の名古屋戦(1-1)で佐藤が通算158ゴール目をマーク。大久保よりも一足先に“ゴン超え”を果たしたが、この日で大久保もゴンの記録を超え、再び佐藤に並んだ。

「通過点だと思っているし、これからもどんどん積み重ねていきたい」。今後も続くであろう2人のマッチレース。大久保は「1点、1点が新しい歴史になる」と楽しんでもいる。

 この日の得点は後半30分だったが、「前半に決めたかった」と、個人的な事情も打ち明けた。次男の緑二くんが肺炎のため入院中だそうで、「妻が病院に行っているけど、前半(が終わる午後8時)で面会時間が終わるので、前半だけオンデマンドで見ると言っていた。だからどうしても前半に決めたかった」と悔やんだ。

 チームは2勝1分と唯一の無敗を守り、単独首位に浮上。3試合でリーグ最多8得点を挙げており、大久保自身も2戦連発だが、「今年になって攻撃のクオリティーが低い。危険なところにパスを出せてないし、自分も得点が取れる気がしない」と、まったく満足していない。

「1年が終わると、リセットされて忘れちゃう。早く思い出してほしい。悪い中でも勝てているので、もっと自信を持ってやっていかないと。失点はフロンターレらしいけどいいけど、その分、もっと点を取りたい。もっと前で危険なことができる。そっちを反省してやらないといけない」

 厳しい言葉でチームにゲキを飛ばす大久保。現状に満足することなく、悲願のリーグ制覇へ突き進む。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第1ステージ第3節2日目 スコア速報

TOP