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[アンブロGACH1-TR]一条は阪南大高に敗れるも主力7人不在のガチトレで底力向上

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[3.13 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ 一条高 0-3 阪南大高 J-GREEN堺]

 フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが、自身とチームの成長を目指す第2回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」大阪大会2日目が、13日にJ-GREEN堺で行われた。一条高(奈良)と阪南大高(大阪)との一戦は後半に3ゴールを奪った阪南大高が勝利した。

 インフルエンザと怪我の影響により、主力7人を欠いた上、第1試合の東海学園高戦は30分前に試合を終えたばかり。苦しい条件で阪南大高に挑んだ一条だったが、前半15分に最初の見せ場を作った。中盤からのスルーパスにMF松田崚が反応すると、トップスピードでゴール前に飛び出し、DFとGKを交わしたものの、止まり切れずシュートが打てない。23分には阪南大高のFW春名武輝にGKの脇を抜かれるシュートを打たれたが、DF小里侃矢が寸での所で防ぐなど攻守で奮闘を続け、同点のまま前半を終えた。

 だが、後半3分に均衡が破れる。一条は「年明けから1か月くらい怪我で休んでいてBチームからのスタート。今日は下から上がってきたばかりなので、どれだけやれるか意識していた。出られるなら、しっかりやらなきゃと思っていた」という阪南大高MF尾崎優に右サイドを崩され、最後はMF島田直樹にDFがかわされて先制ゴールを決められた。一条は以降も押し込まれる時間が続いたが、粘り強い守りで追加点を与えず。リーチが届かなくても複数人でしっかりコースを切って、ゴールを守り続けた。耐える時間が続いたが、17分には再びチャンスが到来。自陣左から相手ゴール前にロングボールを入れると、前に出たGKの短いクリアをMF岩本修平が拾ってシュートを狙う。だが枠を捉えることができない。

 1点ビハインドのまま、残り5分を迎えた一条だったが、ここからは「2試合続けて同じメンバーでの試合で、いつもはB戦にちょっと出ているだけの選手が今日はフル出場している」(前田久監督)影響が出て、疲れの色が見え始めた。32分には中央とのワンツーでPAに飛び出した尾崎のパスから渡辺滉大に2点目を決められると、34分には春名に3点目を決められ試合終了を迎えた。

 敗れはしたものの、前田監督が「今回は、インフルエンザとケガで7人いない中で、何とか戦ったと思うし、今まで目立たなかった子が底力を発揮してくれた。相手も良いし、環境も良かったので有り難かった」と振り返ったように、今大会の2日間は非常に充実したモノだった。普段、出場機会が少ない松田やFW竹島玲太が存分に持ち味を披露するなど攻撃面での収穫が見られたのはもちろん、何よりも大きかったのが守備面での手応え。普段、奈良県内では味わえないスピードを体感することで、「ヒーヒー言いながらも、目が遅れずに相手がどうボールを回して来るか対応できた。1、2か所遅れても3か所目で何とかできたと思う。選手の底力がちょっと上がっているのかなと思う」(前田監督)。過去2年は全国大会に出場できず苦汁を味わったが、今年は「メンツ的に良くなる。全国に出ても恥をかかない試合ができるはず」という一年。必ず、ガチトレで味わった全国レベルの経験が必ず活きる場面が出てくるはずだ。

(取材・文 森田将義)

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