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[MOM1748]香川西MF砂川萌(新3年)_潰しも、展開もできる中軸ボランチ、鎖骨骨折のケガも前向きに

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.31 ミズノカップIN香川準決勝 香川西高 0-0(PK6-5)日本航空高 香川県総合運動公園サッカー・ラグビー場]

 香川西高のダブルボランチは中盤の攻防戦で日本航空のそれを上回り、チームに主導権をもたらしていた。MF砂川萌(新3年)はMF古田哲平(新3年)とのボランチコンビで戦い、PK戦の末に勝ち切った日本航空戦について「ボランチの役割として、ボクともうひとりのボランチで絶対にセカンドボールを拾うという意識を持っている。その点を監督に言われている。きょうのように蹴ってくるチームはセカンドボールが勝負の分かれ目になると思っているので、それを意識しています」。古田とともにセカンドボールを拾い、中盤の攻守で存在感を放った砂川は納得の表情を浮かべていた。

 推進力ある動きでPAまで潜り込んだ古田に対し、砂川は後方から正確なキックでボールを散らした。相手に左サイドへの展開を意識させつつ、右サイドを活用してチャンスを演出したシーンなど周囲が良く見えており、その正確なキックは攻撃の起点に。本人も「相手の攻撃を潰して。潰しもできて展開もできる選手に」と目標とする姿について語っていたが、正確にボールを動かす2人の存在が例年以上に、香川西に中盤を経由した攻撃をさせている。

 大浦恭敬監督が指摘するのは熱くなり過ぎる点だ。準決勝の2時間後に行われた決勝では広島観音高に0-2で敗戦。砂川は苦しい展開を変えようとするあまり、ボールを持ちすぎてしまい、攻撃のリズムを向上させることができなかった。そして後半は連戦の影響か、運動量が低下。それだけに「左足の精度と運動量、そして足が遅いのでスピードアップすること。あと、監督に熱くなるとボールを持ちすぎると言われているのでそこを1タッチ、2タッチでさばける選手になりたい」と課題改善を誓った。

 新チーム最初の公式戦となった新人戦は準決勝で右鎖骨を骨折。復帰してまだ一週間であり、コンディションは万全ではない。チームは砂川不在の影響もあって新人戦は準優勝。それでも砂川は鎖骨骨折を前向きに捉えていた。「左足のキックが鎖骨骨折してから飛ぶようになったんです。左手でご飯食べるようになったら、左足のキックが飛ぶようになったので得したかな」。自分の武器を増やしてより欠かせない存在となり、古田とともに全国での勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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