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[関東]明大は岩田&丹羽のアベック弾で法大に逆転勝利!柴戸退場も逃げ切り、開幕2連勝

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[4.9 第90回関東大学リーグ1部・第2節 明治大2-1法政大 味フィ西]

 第90回関東大学リーグ1部の第2節が9日に各地で行われた。東京都・味の素フィールド西が丘では首位に立つ明治大法政大に2-1の逆転勝利を収め、2連勝。首位の座をキープしている。

 試合は開始5分に動く。センターライン付近左サイド、相手のファウルから法政大が素早いリスタート。前線へ走りこんでいたDF武藤友樹(3年=八千代高)を確認したMF永戸勝也(4年=八千代高)が正確なパスを送る。受けた武藤がドリブルで駆け上がり、右足シュートを流し込んだ。

 アシストの永戸が「相手のSBが高い位置まで来るなと思っていて。ファウルになった瞬間に武藤が走り出していたので、リスタートでいけるかなと思った。狙い通りといえば狙い通りのボールでした」と言えば、ゴールを決めた武藤は「いい形でもらえて、自分の形である縦への仕掛けでシュートを打てた。自分の形で点を取れて良かった」と振り返った。

 早い時間に先制したことで、法政大は安易に前へ攻め込まず慎重にゲームを進める。DF山田将之(4年=青森山田高)、DF柳沢拓希(4年=前橋育英高)、DF伊藤航希(4年=新潟ユース)の3バックが明治大2トップのFW岩田拓也(4年=FC東京U-18)、FW丹羽詩温(4年=大阪桐蔭高)による裏への抜け出しを警戒。DFラインを高く上げることをせず、自由に動くスペースを与えない。

 攻めあぐねる明治大は敵陣でボールを保持するものの、ゴール前まで決定的な形で持ち込むことはできず。苦し紛れにロングボールを蹴り入れたがセカンドボールを相手に奪われ、シュートまでつなげなかった。

 その後も法政大は決定機を迎え、前半30分過ぎには立て続けに二度も枠を捉えるが追加点にはつながらず。セットプレーからのボールを永戸、MF上田慧亮(3年=前橋育英高)とつなぎ、最後はゴール前に詰めた山田がシュートもGK服部一輝(4年=札幌大谷高)に止められる。直後には右サイドから武藤がドリブルで切れ込むも、DFにカットされた。法政大が1点のリードを守り、前半を折り返す。

 思うような見せ場をつくることのできなかった明治大。しかしハーフタイムに修整すると、後半からは丁寧に足元でつなぎ、流れを引き寄せた。後半4分にはMF道渕諒平(4年=仙台ユース)が蹴り込んだ右CKからニアサイドのDF岸本英陣(3年=帝京大可児高)が打点の高いヘディングシュートを打つも、わずかに枠外。同16分には最初の交代カードを切り、MF櫻井敬基(3年=藤枝東高)に代わり、MF土居柊太(3年=浜松開誠館高)が送られる。

 すると後半24分に明治大がついに追いつく。GK服部から受けたDF小出悠太(3年=市立船橋高)が左サイドへ展開。土居のパスから最後はPA左の丹羽が右足で流し込んだ。開幕戦に続く丹羽の2戦連続ゴールで1-1と試合を振り出しに戻した。

 勢いづいた明治大は4分後の後半28分に逆転弾。道渕の右CKから今度はニアサイドの岩田がダイビングヘッド。「セットプレーで英陣(岸本)が何度もチャンスをつくっていた。研究されて(岸本の)マークが厳しくなってくる中で、自分が空いてくるかなと狙っていた」というFWの一撃で2-1と勝ち越した。岩田と丹羽の2トップが開幕戦に続く“アベックゴール”と仕事を果たした。

 逃げ切りにかかるなか、後半39分にはドリブル突破してきた永戸を倒したMF柴戸海(3年=市立船橋高)が一発退場。1点リードの明治大だったが、数的不利に立たされる。丹羽に代わり、MF巽豪(4年=國學院久我山高)が投入され、ボランチの位置に入った。

 10人となったものの、1トップとなった岩田が最後まで前線でボールを追って奮闘。苛立ちや焦りをみせる選手もいるなかで、主将であり守護神の服部は「やるべきことをやるんだよ!俺らは!」と声を張って最後までチームを鼓舞。そのまま逃げ切った明治大が2-1で試合を締め、開幕2連勝を達成した。

 一方、先制した法政大だったが逆転を許すと、最後は10人の相手も崩せずに敗戦。「立ち上がりは良かったのに、それを45分、90分と続けられないのが今のチームの課題」と語った永戸は「もう1、2点を取れていたはずの展開だった。1点リードしたあとに追加点を取れないと、やはりきつくなってしまう」と悔しさをのぞかせた。

(取材・文 片岡涼)
●第90回関東大学1部L特集

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