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[プレミアリーグEAST]「格上」をシュート4本に封じた清水ユース、終了間際の鈴木決勝弾で勝ち点3掴む

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[4.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 FC東京U-18 0-1 清水ユース 味スタ西]

 9日、「高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 プレミアリーグEAST」第1節でFC東京U-18(東京)と清水エスパルスユース(静岡)が対戦。清水が1-0で勝ち、白星スタートを切った。

 立ち上がりから乗り切れない。高円宮杯プレミアリーグEAST開幕戦に臨んだFC東京の様子は「ちょっとおかしかった。個々の(運動)量やスピード感がまるでなかった」(佐藤一樹監督)。風下になったという影響もあっただろうが、それだけではない。気負いなのか緊張なのか、あるいはもっと別の要因なのか。いずれにしても攻守で持ち前のアグレッシブさが影を潜め、「差し込まれる展開になってしまった」(佐藤監督)。前半22分という段階で大黒柱のMF鈴木喜丈を負傷で失ったのは確かに痛手だったが、「決してそれが理由ではない」(同監督)。

 対する清水も「プレミアリーグの開幕戦で緊張しない選手なんていない」と平岡宏章監督が振り返ったように、決して万全の立ち上がりだったわけではない。ただ、「相手のほうが格上だと思って試合に入った」(DF立田悠悟)というチャレンジャーのマインドが奏功。乗り切れない相手を尻目に、「風上(の利を生かした形)で主導権を握って、試合を進められた」(平岡監督)。相手の攻撃を跳ね返しつつ、長いボールも使いながら敵陣へと押し込んでいく流れとなったが、「最後のところを決め切れるかどうか」と指揮官が言うように、41分にCKから迎えた絶好機などチャンスは作りながら、ゴールにはつながらなかった。

 後半に入ってFC東京も攻勢を強めたが、清水はディフェンスリーダーの立田を中心に冷静に対応し、後半のシュートを1本に抑えて完封に成功。そして後半41分だった。交代出場の平松昇のCKをファーサイドで立田が189cmの長身を生かして折り返すと、そこにいたのはこちらも交代出場のFW鈴木魁人。「彼の嗅覚」と平岡監督も絶賛するポジショニングから決勝点が生まれた。

 シュート数4対12という数字が示唆するように、内容的にもFC東京の完敗。佐藤監督は「自分が監督になってワーストのゲームだった」とした上で、「しっかり選手と向き合っていきたい」と、ここからの1週間での立て直しを誓った。

(取材・文 川端暁彦)
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