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[MOM1757]神戸弘陵MF竹村史明(2年)_プレミアでも示した大舞台での強さ、「何でか知らないけれど」2G1Aの大活躍!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.10 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 神戸弘陵高 3-0 名古屋U18 万博]

 もはや、大舞台での強さは“もっている”という言葉だけでは片付けられないほどだ。1年生だった昨年度、プレミアリーグ参入戦1回戦でアディショナルタイムV弾、全国高校選手権初戦でも決勝点を決めている神戸弘陵高MF竹村史明(2年)が、プレミアリーグ開幕戦で2ゴール1アシストの大活躍。チームにプレミア初白星をもたらした。

 まずは前半17分、記念すべきチームのプレミア初ゴールを決める。クリアボールに反応したMF木野剛基(3年)が抑えのきいた右足ミドルを打ち込む。このこぼれ球に走りこんだ背番号17が右足で先制点を叩き出した。「きのう(練習で)、剛基くんが抑えたいいシュートを打っていた。ボクも打つなと分かっていたんで早くこぼれたまに反応してやるというのがあった。抑えて打つだけでした」。そして30分に正確な右クロスでMF谷後滉人主将(3年)のゴールをアシストした竹村は後半26分、FW本庄啓太(3年)とのコンビネーションで中盤を抜けだし、そのままPA外側から抑えのきいた右足シュートをゴール左隅へ叩き込んだ。囮の動きを見せたMF上月翔聖(2年)にDFがつられたことで「行くしかないと思って。バーよりは絶対にフカさないと思って振りぬいたらいいシュートが打てた」。この瞬間、谷純一監督は両手を突き上げ、チームは初勝利に大きく近づいた。

 殊勲の2年生アタッカーは「やってやろうという気持ちだった。ボクもゴールは狙っていたんですけど2得点を決められたし、1アシストもできたので良かったです」。モチベーションは高かったが、直前の練習試合では結果が出ていなかったという。それが本人も驚く2発。「自主練からいいシュートが打てていた。練習試合で全く調子悪くてプレミア始まる前ずっと心配だったんですけど、何でか知らないけれどきょう決められて良かった(笑)。練習試合よりは前の試合の準備とか意識しました。ご飯とか、炭水化物とかしっかり摂って、睡眠もしっかりしてという意識があったから良い準備ができたと思います」。練習試合ではミドルサードでボールを失うことは続いたために、シンプルに預けてゴール前で仕掛けることも心がけたという。試合直前の準備、メリハリをつけたプレーが好結果に繋がった。

 昨年はまだスーパーサブという役割だった。「あの時はまだずっとサブ。サブだったら相手疲れているんで負ける気がしなかった」という。だが、今年は先発として結果を残さなければならない。そのために華奢なアタッカーは走り込みの量を増やすなど強化してきたという。谷監督は「全国大会の時は(ニックネームが)“ゴボウくん”と。で、『今年は何なんねん』と聞いたら『“大根”になります』。(逞しい)“大根”になりましたね」とその成長に笑顔。竹村は「あと17試合あるので一戦必勝でやっていきたいですし、総体も、選手権も優勝して弘陵で3冠を成し遂げたい」。逞しくなったフィニッシャーがゴールを量産して神戸弘陵にひとつでも多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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