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“抜け目ない”MF鎌田、一瞬の隙突いて同点弾をお膳立て

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[4.13 練習試合 清水 1-1 U-23日本代表候補 アイスタ]

 一瞬生まれた隙を突いた。清水に1点を先行されて迎えた後半25分、センターサークル付近でFW富樫敬真(横浜FM)がファウルを受けると、MF鎌田大地(鳥栖)は素早いリスタートから前線にスルーパスを供給する。

「(野津田)岳人くんが先に動き出してくれてフリーだった」と前線へと走り出すMF野津田岳人(新潟)の動きを見逃さず、ピンポイントパスで同点ゴールをお膳立て。本人は「相手の動きも止まっていたし、そこに蹴るだけだった」と振り返ったものの、一連のプレーに対して手倉森誠監督は「(野津田は)隙を突く姿勢がしっかりあり、出した鎌田も抜け目ないなと思った」と賛辞を贈っている。

 トップ下の位置にとどまることなく、左右にポジションを移動させてはボールを呼び込み、攻撃にリズムをもたらそうと奮闘。しかし、勝ち越しゴールを生み出すことはできずに「しっかり勝ち切りたかった」と悔しさを滲ませた。

 15年8月の京都合宿で手倉森ジャパン初招集を果たして以降、コンスタントにメンバーに名を連ねてきたものの、リオ五輪出場が懸かったAFC U-23選手権ではメンバー外となって涙をのんだ。「皆が勝ち上がって行く姿を見て、悔しい思いもした」と当時を振り返った男は、「リオに行くのが目標」と改めて口にすると、「チームに戻ってからまた一からやり直したい」と意気込みを示す。あの悔しさを二度と味わいたくない――。18人という狭き門を突破するため、残された時間でのアピールを続ける。

(取材・文 折戸岳彦)

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