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“普通に下手だった”4年前からの変化…町田FW鈴木孝「ゴールで居場所を作ってきた」

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[4.17 J2第8節 千葉 1-1 町田 フクアリ]

 4年前ルーキーだった男は、エースとしてJ2の舞台へと戻ってきた。第5節東京V戦ではJ2初ゴールとなる決勝点を奪い、第7節山形戦でもチームを勝利に導くPKを沈めた。そして迎えた千葉戦でもFC町田ゼルビアの背番号9、FW鈴木孝司はまたもやゴールネットを揺らした。

 前半11分、左サイドからMF森村昂太が送った横パスを受けたDF土岐田洸平がシュート性のクロスを供給。「サイドにボールがあるときは相手より優位なポジションをとる」とゴール前で待ち構えていた鈴木孝はDF近藤直也を背負いながらも前に出ると、巧みに右足で合わせて先制ゴールを奪った。

「ボールがちょっと動いたらポジショニングを変えようとしている。常にゴールを意識した動きをした中で得点が生まれたので、きれいなゴールではないですがFWらしかったかなと思います」と自身の2戦連発を自画自賛。

 しかし、チームは後半アディショナルタイムに同点ゴールを献上してしまう。確かに守り切れなかったのも課題だが、鈴木孝は何よりも2点目を奪えなかったことを悔いた。「守備陣はずっと我慢してくれていた。チャンスがなかったわけではないので、次のゴールをいかに取るかが大事になってくると思う」。

 12年に法政大から当時J2に在籍していた町田に加入。18試合に出場しながらも得点を奪うことはできなかった当時を、「普通に下手でした」と振り返る。しかし、背番号9を背負った13年はJFLで15得点、翌14年はJ3で19得点を挙げて得点王に輝き、昨年は12得点と3年連続で2ケタ得点を記録。それにともなってチーム内での立ち位置も変化し、「ルーキーのときはプレーをさせてもらっていた感覚だけど、今は自分が引っ張る立場になったので責任感もある」とエースとしての自覚も芽生えている。

「ゴールという結果を残して、自分の居場所を今まで作ってきた」と語る点取り屋は、「これで満足したら終わりだから、このステージでもしっかり結果を残していかないと上にいけない。だから、もっと成長していきたい」とさらなる高みを目指す。

(取材・文 折戸岳彦)
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