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[MOM1763]FC東京U-18DF岡庭愁人(2年)_ビッグプレーで決勝点演出したFC東京の「元気印」

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.17 高円宮杯プレミアリーグEAST第2節 流通経済大柏高 1-2 FC東京U-18 流通経済大柏高G]

 佐藤一樹監督が「ハツラツとやってくれた。『元気印』なんで、ウチの。負けず嫌いですし、スピリットが表に出る選手」と評する右SB岡庭愁人(2年)がFC東京U-18に活力と決勝点をもたらした。

 開幕節は右足のケガで欠場。「この流経が自分にとっての開幕で高い意欲で臨んでいた」という岡庭は球際のところで強さを見せ、また集中したカバーリングで相手にチャンスをつくらせない。そして「自分、背が小さい分、守備守れるだけじゃ足りないので守備で穴開けずに運動量で攻撃の厚みを出せるようにと考えている。特長であるオーバーラップや運動量で貢献したい」というSBは再三の攻撃参加でチームを勢いづける。そして後半、右サイドからクロスへ持ち込む回数を増やすと、27分に大仕事をしてのけた。

 敵陣右サイドでボールを受けた岡庭は1対1の状況で最初はバックパスをすることを考えたというが、「後ろ向いたら相手が止まってくれると思っていた。スペースもあってカバーもいなかったのでそこで股を狙いました」。相手DFが距離を詰めてこなかったところで仕掛けた岡庭はDFの股間へボールを通すドリブルで完全に相手を置き去りに。そしてゴール方向へのドリブルから「余裕があってトラップする時間もあったので、ゴールも見ながら中も見て、確率が高い順に探していってその時に鈴木選手がいい動き出しをしてくれたのでそこに出しました」とFW鈴木郁也(3年)へラストパスを通す。これを鈴木が左足で決めて決勝点となった。
 
 1年生だった昨秋から強豪で先発を務める注目SB。ピッチの外から見た開幕戦(対清水ユース、0-1)でチームに硬さがあったと感じた。だからこそ「自分、『元気印』と言われているんですけど、自分が声出して、リズムをつくって、クロス出したり攻守に関わっていけるようにと思っていました。あまりこのチームは声出したり表に出す選手が少ない分、キャプテンの蓮川選手と声出そうと言っていた」。主将のCB蓮川壮大(3年)も「対人も強いですし、足も速い。熱い選手です」と説明する「元気印」が開幕戦黒星のチームに声、動きで勢いを加えた。

 今季は試合に出続けて勝利に貢献すること。そして年代別日本代表入りすることも目標だ。「左右どっちも(SBが)できてビルドアップもする。目標とする選手は長友選手とか、太田選手なので、地味でもクロスとかそういう部分や個人突破で得点に関わったり、守備で穴あけずに貢献していきたいです。自分はまだ2年生ですけどグラウンドの中入ったら学年は関係ないと思っている。自分は全国の舞台とか経験も多いし、(公式戦でも精神的な)余裕があるので声かけたりプレーで違いを出せる選手になりたい」。偉大なFC東京OBのSBたちに続く存在へ。登録167cmの小柄なSBがサイドを走り回る。

(取材・文 吉田太郎)
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