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[MOM379]桐蔭横浜大FW石川大地(3年)_インパクト与えるシーズンに、先発起用に応える1G1A

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.23 関東大学リーグ1部第4節 慶應義塾大1-2桐蔭横浜大 青木町]

 エースが仕事を果たした。桐蔭横浜大FW石川大地(3年=水戸啓明高)は慶應義塾大戦で今季2度目の先発を果たすと、今季初ゴールを含む1得点1アシストの活躍で背番号10としての矜持を示した。

 開幕戦と第2節ではベンチスタートだった石川。FW鈴木国友(3年=相洋高)と主将のFW今関耕平(4年=千葉U-18)が2トップを組んで先発するなか、2戦連続で後半16分からの出場に留まっていたが、「必ずチャンスは来ると思っていて、チャンスが来たときに必ず結果を出そうと意識していました。身体もモチベーションもいい方向にいけるように準備していました」と言う。

 すると第3節前に今関が発熱した影響から先発のチャンスが回ってきた。しかし初先発となった第3節・日本体育大戦は1-1のドローで開幕連勝は2でストップ。「開幕から2勝していて、自分が出て負けたら自分のせいだと思った。絶対に自分の点で勝ってやろうと思っていたら、(日体大戦は)引き分けでちょっと落ちる気持ちもありました」と振り返る。

 それでも、この日の第4節でも引き続き先発起用されると、これをものにした。第3節同様に鈴木との2トップで先発。前半28分にMF佐藤碧(4年=関東一高)の左クロスに飛び込みヘディングシュート。「上手く相手と駆け引きできた」という抜け出しでの一撃はゴールネットを揺らした。

 さらに前半39分には2-0に突き放すゴールをアシスト。右サイドからドリブルで持ち込み、相手を引き付けるとラストパス。鈴木のゴールをお膳立てた。

「左足で打とうとしたら必ずシュートブロックに来るなと思ったので、切り返してからシュートを打とうとしたら、国友くん(鈴木)がいいポジショニングで待っていたのでパスを出しました」と振り返ったFWは「本当は2点欲しかったので自分で打ちたかったんですけど……すでに1点を取っていたので、(パスをする)余裕があったのかなと思います」と笑顔もみせた。

 桐蔭横浜大の八城修監督は「石川はもともと一番に試合に出したい選手ではあるので。十二分に力を発揮してくれた。本当の意味でのエースは彼。結果として1得点1アシストなのは素晴らしいですが、まだまだ出来る力はあるので、こだわってやっていって欲しい」とエールを送る。

 開幕から2節連続でベンチスタートだったが、それについて指揮官は「最初は今関と石川を(開幕)先発でいこうと思っていましたが、相手の国士舘大を考えたときに身長の部分で鈴木を起用しました。そこからチームが負けていないので石川が先発する出番はなかったんですが、今回は今関の発熱があったので先発になりました」と説明した。

 1得点1アシストで勝利の立役者となったFWだが、まだまだ満足はせず。「後半にもっと相手を背負えてやれていたら、もっといいサッカーができていたのかなと思う」と課題を口にする。

 昨季は2年生ながら、MF山根視来(現・湘南)の7点に次ぐ、チーム2位の6得点を挙げた石川。今季も桐蔭横浜大の10番を背負うFWは「自分ももう3年生なので。チームを引っ張っていけたらいいかなと思います。去年は10番をつけていましたが、あまりインパクトが与えられなかったので、今年は桐蔭の10番というのをもっと意識してやっていきたい」と意欲をのぞかせた。

「得点王とアシスト王を狙って。そのくらいの活躍をすればチームも勝てると思うので。そこは狙っていきたい」。桐蔭横浜大の10番・石川がまずは1得点1アシスト。快進撃をみせるチームの戦力として、結果を残した。ここからゴール、そしてアシストを量産していく。

(取材・文 片岡涼)
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