beacon

山形がDF宇佐美のゴールで東京V下す、今季初勝利に続く2連勝

このエントリーをはてなブックマークに追加
[5.3 J2第11節 東京V0-1山形 味スタ]

 J2の第11節が3日に各地で行われた。モンテディオ山形は敵地で東京ヴェルディに1-0で勝利。今季初白星を手にした岡山戦(1-0)に続いての2連勝となった。一方の東京Vは故障者が相次ぐ中、7戦勝ちなし(4分3敗)と苦しい状況が続いている。

 直近6戦勝利なし(4分2敗)の東京Vは、今節ではMF中後雅喜やMF高木善朗、MF田村直也やFW高木大輔ら複数の主力選手が故障により欠場。代わって高卒ルーキーのMF井上潮音がボランチで先発デビューしたほか、DF平智広が加入後初先発でDF井林章とCBを組んだ。左SBには前節・群馬戦(2-2)に引き続いてDF中野雅臣が入り、右SBでは大木暁が4戦ぶりの先発。MF安西幸輝は2列目右にポジションを上げた。

 4月29日に予定されていた前節・熊本戦が熊本地震の影響で延期となった山形。今季初勝利を手にした4月23日の岡山戦(1-0)に続く“連勝”を目指しての一戦となった。先発メンバーは岡山戦から一人を変更。DF山田拓巳が累積警告による出場停止で、右SBで宇佐美宏和が先発した。

 前半3分、先にチャンスを迎えたのは東京V。左サイドから攻め込むと、FW杉本竜士から受けた安西がトラップで抜け出す。ゴール前混戦から流れたボールを拾ったFW北脇健慈がシュートを放つもクロスバー上へ大きく外れた。その後の東京Vは前半20分過ぎに立て続けにCKを得るも、いずれも得点にはつなげない。

 対する山形はシュートまで持ち込めないシーンが続いたが、前半30分過ぎからようやくサイドを起点にチャンスを演出。前半32分にはFWディエゴのパスに抜け出たMF汰木康也がPA左でGKとの1対1からシュートを放つも、ゴール前へ走りこんでいた平にクリアされる。同42分には左サイドから仕掛けたDF高木利弥のボールが相手に当たり、ファーサイドへ。宇佐美がダイレクトで狙ったが枠を外れた。

 前半44分には山形が前半一番の決定機。ドリブルで左サイドを上がった汰木がディエゴとのパス交換からPA左へ抜け出し、シュートを放つ。これはGK柴崎貴広にブロックされた。互いに無得点のまま前半45分を終える。

 後半に入っても互いにバイタルエリアまで攻め込むことはできず、得点は生まれない。後半15分には左サイドから攻め込んだ東京Vが澤井、北脇とつなぐ。PA手前正面で味方が粘り、流れたボールをPA手前正面で拾った井上がミドルシュート。低い弾道の一撃はポスト左へ外れた。

 山形は後半24分に最初の交代。MF伊東俊に代わり、FW永藤歩が入った。対する東京Vも後半26分、澤井に代えて、東京Vユース所属の高校3年生MF渡辺皓太を送る。U-18日本代表の渡辺はこれがデビュー戦となった。

 若手を投入し、勢いをつけたい東京Vだったが、その後は山形がチャンスの連続。後半29分には右サイドから仕掛けたMF川西翔太が自らシュートを放つもDFにクリアされる。ここで獲得した左CK、FW林陵平のヘディングシュートは枠を捉えるも、GK正面だった。同32分にはロングボールに途中出場の永藤が抜け出すも寸でのところでGKにクリアされる。

 それでも後半33分、山形がようやくゴールネットを揺らす。左サイドから押し込み、川西がドリブル突破。縦パスからPA左へ抜けた汰木がシュートを打つも、DFに当たる。混戦からPA右へ流れたボールはフリーの宇佐美の元へ。右足ダイレクトで放ったシュートはネットへ突き刺さった。山形が1-0と先制に成功した。

 なんとか追いつきたい東京Vは後半35分に杉本に代わり、FW南秀仁を投入。同39分にはFKから流れたボールをPA手前右の南が右足ボレーで狙うも枠を外れる。同40分には最後の交代枠を使い、井上に代わり、DFウェズレイを送った。対する山形は後半42分に汰木に代えて、DF栗山直樹を送る。

 後半43分にはハーフウェーライン過ぎで井林がヘディングで押し込む。PA手前右のウェズレイが頭で折り返し、これがPA内で大きくワンバウンド。跳ねたところを捉えたゴール前の渡辺がダイレクトで打つも枠を外れた。逃げ切りたい山形はアディショナルタイムには林に代わり、MF松岡亮輔を送る。そのまま試合は終了。山形が2連勝を飾った。

(取材・文 片岡涼)

TOP