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[MOM1768]武南MF奥村晃司(3年)_埼玉を代表するMF目指すボランチが攻守で奮闘

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.5 埼玉県1部リーグ第3節 大宮南高 2-5 武南高 西武台高第2G]

「チームとしては結果を出すこと。個人としてはまずは埼玉で色々な人に知られて、相手から怖がられるプレーヤーになりたい。あまり知らないですけれど、昌平の7番(針谷)とか、西武台の昨年から出ているボランチ(今井)、その人達には負けたくない」。埼玉を代表するMFたちに肩を並べる存在になることが現在の目標。終盤の連続ゴールで勝ち点3を獲得した武南高は推進力ある動きで攻撃をサポートし、守備にも奮闘したMF奥村晃司(3年)の存在が大きかった。

 前半はボランチの位置からの思い切った飛び出しで同点ゴールに繋がるPKを獲得。44分の勝ち越しゴールも奥村が右サイド後方から入れたPAへのクロスボールのこぼれ球から生まれた。得点シーンに絡んだMFは展開力を活かして武南自慢のサイド攻撃を演出。そして終盤は落ち着いてゲームをコントロールしながら連続ゴールに繋げた。

 それでも本人はより相手にとって嫌なところへの配球や飛び出しの部分を発揮することを口にし、「もっと昌平とか(対戦相手の)レベルが上がってくるとできなくなってくるところがあるので、そういうところでできるようにしていきたい。持久力がそんなにないので終盤になるとディフェンスとかが落ちるので、そこで頑張れる選手になりたい」と誓う。現状維持では足りないと感じている実力を引き上げて高いレベルで勝負することのできるMFとなる意気込みだ。

 兄がサッカー部に在籍していた12年に武南は全国総体準優勝。「全国出れるチームに」と中体連から強豪・武南への進学を決めた。昨年は主に途中出場で、プリンスリーグ関東入れ替え戦は先発も経験したが「先輩たちの代で何もできなかった」と実力不足だったことを悔しがる。全国のピッチに立つことができず、プリンスリーグ昇格が叶わなかった先輩たちの悔しさを知るだけに今年はチームを引っ張る意気込み。この日はそれがチームメートたち以上に表現された80分間だっただけに、チームの先頭に立つようなプレーを続けて今年は埼玉を制するチームの柱となる。

(取材・文 吉田太郎)

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