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[MOM1769]FC東京U-18DF蓮川壮大(3年)_ライバル追うCBが対空戦で抜群の強さ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.7 高円宮杯プレミアリーグEAST第5節 FC東京U-18 3-0 鹿島ユース 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド(人工芝)] 

 後半、1点を追う前年覇者・鹿島ユースの攻撃は勢いを増した。だが、FC東京U-18はキャプテンマークを巻いた背番号5がそのロングボールの落下点にいち早く入って次々と跳ね返す。鹿島のパワーある攻撃に対して、空中戦でほとんどボールを触らせずに完勝したCB蓮川壮大主将(3年)は終盤に競り合いで顔面を強打。鼻を腫らすなど「珍しく痛がっていたので」(佐藤一樹監督)残り7分でキャプテンマークをGK波多野豪(3年)に託して交代したが、それでも存在感溢れるパフォーマンスだった。

 試合直後、病院へ向かう前に口を開いた蓮川は「ヘディングは得意。試合前からアントラーズさんが長いボールを使うのは分かっていたので、その対応をどうするかチームで話して練習していたんですけど、そのままヘディングの回数が多かった。ピンチというピンチもあまり多くなかったし、失点ゼロで勝てたので良かった。セカンドボールも相手の反応が速かったので、できるだけ高い位置で跳ね返すということ、そして(相手の攻撃は)基本裏っていうよりも相手に当ててセカンドというところが多かったので、競った後にボランチと挟んでいくことを意識していた」とまず無失点での白星を喜んでいた。

「去年までは不得意ではなかったんですけどそこまで得意ではなかった」というヘディングは通常トレーニングや自主練で意識して磨いて今や、チームを救う武器となっていることを示した。また、この日は注目アタッカー・MF蓮川雄大(FC東京U-18→早稲田大)との自主練、マッチアップなどで力をつけてきた1対1でも納得のプレー。だが、本人はビルドアップの課題を口にし、「来週一週間空いてクラブユース(選手権予選)があるので練習して再来週に臨みたい」と課題を少しでも改善することを誓っていた。

 ライバルの存在が主将の励みとなっている。FC東京U-15深川時代からのチームメートで同じCBを主戦場とするDF岡崎慎(3年)が現在U-23チームの一員としてJ3で先発出場を続けている。1年時からU-18チームで先発を重ね、トップチームに2種登録されている岡崎に蓮川は現在は一歩先を行かれている状況。「中学校時代から慎とはやってきた。刺激になっているし、岡崎にないところで自分も戦える部分があると思っている。例えば対人の強さやヘディング、戦う気持ちとか、自分が勝負できるところをもっと伸ばして足りない部分を埋めていきたい」というDFがライバルに追いつくためにもU-18チームで成長し、結果を残し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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