beacon

[MOM1770]桐光学園MF田中雄大(2年)_攻守に躍動した“桐光サッカーの申し子”

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.8 高円宮杯プリンスリーグ関東第5節 川崎F U-18 0-3 桐光学園高 川崎F麻生グラウンド]
 
 攻守で強さを見せつけて快勝した桐光学園高。その中心にいたのは鈴木勝大監督が「ウチのやろうとしているサッカーの“申し子”みたいな感じです」と評したMF田中雄大(2年)だった。

 この日は前半14分に日本高校選抜MF鳥海芳樹(3年)の左クロスを頭で合わせて先制ゴール。登録161cmの小さなMFは「監督からも『ボランチだけど攻撃にどんどん絡んで行け』と言われているので得点することができて良かったです。(ただ)去年も前育戦でも頭で決めていて、まだ(プリンスリーグでは)頭でしか決めていない。足でも決めたいですね。もう1点取りたかった」と笑ったが、局面を強引に打開してからシュートやテクニックで存在感を示し、そして攻守の切り替えの際に見せる移行の速さは抜きん出ていた。

 本人も「得意」という守備面、そして90分間ハードワークし続ける部分でも力を発揮。チームが強く求める切り替えの速さについては「『チームの中で一番切り替え速い』と監督にも言われている。サボらないで続けていきたい」と語った。一方で「予測して前向きでパスカットしてから攻撃につなげるところが自分のいいところなんですけど、きょうはインターセプトが少なかった。もうちょっと増やさないと身長も大きくないので潰されてしまう」とボールを奪い切る部分が少なかったことを反省。FC多摩ジュニアユース時代はトップ下で本格的にボランチに挑戦するようになったのは高校入学後だが、前を向いてボールに関われる部分など自分の特性に合ったポジションをより自分のものにして、力を発揮していく意気込みだ。

 ボランチとして参考にしている選手について「フロンターレの中村憲剛選手だったり大島僚太選手はボランチですけど攻撃の起点になっている。守備もしなければいけないし、戦っている部分もあるので参考にしています」と語った田中。チームでは交代カードだった昨年から今年はより中心プレーヤーになる意欲を持っている。「来年もありますし、今年から自分が中心になってやるように言われていた。意識してやりたいです。(3年生もいるが、)自分がキャプテンのつもりでチームを引っ張っていく。それが来年にも繋がっていくと思うので意識しています」という2年生MFが桐光学園の中心選手になるように力を身につけ、試合では勝負を決めるような存在になる。

[写真]前半14分、MF田中(14番)の先制ゴールを喜ぶ桐光学園イレブン

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
2016プリンスリーグ関東

TOP