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“ラストチャンス”に懸けたFC東京DF吉本「ここで結果を残せなければ…」

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[5.17 ACLラウンド16第1戦 FC東京 2-1 上海上港 東京ス]

 ここまでの出場機会はわずかに2試合。ともにDF森重真人が出場停止で巡ってきたチャンスだった。しかし、先発でピッチに立ちながらもJ1リーグ第6節柏戦では0-1で、ACLグループリーグ第5節全北現代戦では0-3で敗れていた。だからこそ、FC東京DF吉本一謙は並々ならぬ決意を持ち、上海上港戦のピッチに立っていた。

 上海上港戦はDF丸山祐市の出場停止により出場機会が巡ってきた。吉本は森重とコンビを組んで、相手攻撃をはね返し続ける。上海上港の前線には要注意人物のFWエウケソンがポジションを取っていたが、「彼に仕事をさせないように」と自由を奪い、簡単には前を向かせてプレーさせなかった。

 MF水沼宏太の2得点を粘り強い守備で守り抜き2-1の勝利を収めてベスト8進出に前進。しかし、アウェーゴールを許したことに「失点をゼロに抑えるのが仕事なので、そこはしっかり反省しないといけない」と唇を噛んだ。

 悔しさはあった。しかし、「ホッとしている部分もある」と振り返る。「今まで試合に出た2試合は結果を出せていなかった。自分にとってのラストチャンスじゃないですが、ここで結果を残せなければ、このチームで試合に出ることはないという気持ちを持って戦っていた」。

 覚悟を持って臨んだ一戦での勝利。失点したことで「ホッとしている部分と、ちょっと悔しさが入り混じっている」と複雑な表情を見せつつも、「次も勝ってベスト8に行き、素直に喜びたい」と力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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