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「逆転につながる意義のある得点」のD・オリヴェイラ、ゴール量産体勢へ

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[5.21 J1第1ステージ第13節 柏3-2福岡 柏]

 エースの個の力で試合の流れを引き寄せた。1点を追う状況を強いられた柏レイソルだったが、後半35分、アビスパ福岡のビルドアップのパスをMF伊東純也がカットし、FWディエゴ・オリヴェイラへつなぐ。伊東からのボールを受けるところでフェイントを入れて目の前にいたDFキム・ヒョヌンのタイミングを外すと、ドリブルでキム・ヒョヌンを振り切ってペナルティエリアまで持ち込み、左足を振り抜いた。ディエゴ・オリヴェイラのゴールで2-2とした柏は、その6分後にはDF輪湖直樹が逆転ゴールを決めて、福岡を振り切った。

「今日のゲームの流れの中で、相手がゲームを支配していました。ほかの選手が得点を決めたとしても、逆転につながる意義のある得点だったと思います。そんな中で自分が得点を決めてチームに貢献できたことは自信を持っています。ただ、決定機の精度を高めていかなければいけない」。ディエゴ・オリヴェイラは、決勝点ではないものの重要なゴールを決めたことには手応えをのぞかせたが、同時に課題を口にした。

 それは、柏が一方的に試合を支配した前半、ディエゴ・オリヴェイラは2つの決定機を迎えていたからだった。前半23分、FW中川寛斗から浮き球を輪湖が頭で落としたところを、左足で狙ったがシュートはクロスバーへ。前半39分には、伊東が右サイドを突破し、ディエゴ・オリヴェイラにマイナスのパス。反転してから強引にシュートを放ったが、今度はゴールポストに跳ね返されてしまった。実際、指揮官の目にも厳しく写ったようだ。「今季の中でも一番くらいの内容だったと思います」と下平隆宏監督は前半のチームを振り返ったが、「得点さえ入れば」と付け加えることを忘れなかった。

 来日初ゴールは4月15日まで要したが、その後の4月〜5月の公式戦では6ゴールと調子を上げてきている。いまや柏のエースと言える活躍だ。「日々生活をしているチームメイトの支えあって、この結果」。それでもブラジル人ストライカーは、謙虚な姿勢を崩すことはなさそうだ。

(取材・文 奥山典幸)

●[J1]第1ステージ第13節 スコア速報

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