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15年アジア杯MVP、豪州期待の23歳MFが日本を警戒「全員が危険な選手」

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 イングランドチャンピオンシップ(2部相当)のQPRでプレーするオーストラリア代表MFマッシモ・ルオンゴが、9月から始まるロシアW杯アジア最終予選で同組となった日本代表についてコメントした。

 イタリア人の父、インドネシア人の母を持つルオンゴは、1992年9月25日にオーストラリアに生まれた。16歳の時にトッテナムのアカデミーのトライアルに合格して渡英。2011年にはトップチーム昇格を勝ち取った。

 選手層の厚いトッテナムでは出番に恵まれず、2部、3部クラブへのレンタル移籍を繰り返したルオンゴだが、2014年にオーストラリア代表に初選出。同年11月にはヤンマースタジアム長居で行ったキリンチャレンジ杯では日本代表と対戦し、来日も経験した。「日本に行ったのは初めてだったけど、スタジアムも良かったし、対戦相手でもファンが芸能人のように扱ってくれた。すごく気に入った思い出があるんだ」と好印象を持っている。

 そしてルオンゴの名がサッカー界に知れ渡るきっかけとなったのが、2015年1月に行われたオーストラリアで行われたアジア杯。初戦のクウェート戦で代表初ゴールを決めると、韓国との決勝戦では決勝点を記録。母国を優勝に導いた当時22歳は、大会MVPに選出された。「急に世間の人が僕の名前を知ることになって驚いんだ。プレーで自信が付いた大会だったよ」。

 ルオンゴは15シーズンよりイングランドチャンピオンシップ(2部相当)のQPRでプレー。リーグ戦29試合に出場するシーズンを過ごした。「難しい部分もあって、慣れるまで少し時間がかかるのかなと思ったけど、いい準備もできたので来年はもっと活躍できるはずだよ」。チームをプレミアリーグ昇格に導くことは出来なかったが、自身の成長については自信たっぷりの様子だ。

 今年9月から始まるロシアW杯アジア最終予選でオーストラリアは日本と同組を戦う。両チームの因縁は深く、過去2大会の最終予選でも対戦すると、2006年ドイツW杯では本大会の初戦で激突。ルオンゴ自身も「ライバル関係にあるのでビッグマッチになると思う」と対決を楽しみにしている。

 日本代表についての分析も進んでいるようで、「以前は本田(圭佑)ら数人でしたが、今は全員。プレミアリーグなど主要リーグで多くプレーしているし、日本代表は全員が危険な選手だよ」と警戒。「ただ僕らも日本のことはよく知っているし、気を引き締めてやろうと思っている」と力を込めた。

 スパイクはニューバランス社の『ビザロ』を愛用している。「ターンしたりとか、スピードが出る点ですごく相性がいいんだ」。発表された新色にも好印象を語ったルオンゴは、「日本戦以外でゴール?じゃあそう願っておいてよ」と不敵な笑みを浮かべていた。

(取材・文 児玉幸洋)

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