beacon

[総体]関東一の鉄壁CB鈴木友也、全国4強入りも「後悔とかあった」昨夏のリベンジへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.11 総体東京都予選準々決勝 東久留米総合高 1-1(PK3-4)関東一高 駒沢2]

 関東一高DF鈴木友也(3年)は昨夏、初の全国4強入りを果たしたチームで2年生CBとして躍進に貢献。今年は東京都を代表するCB、そして総体予選においてはチームのキャプテンマークを巻く。強豪・東久留米総合高と対戦したこの日は最終ラインの中央で攻略困難な存在であることを印象づけたと同時に、次への反省材料も残した。
 
 ボランチとの挟みこみなど数的優位をつくりながら相手アタッカー陣の攻撃を阻止。加えてカウンターを受けても1人でボールを取り切ってしまう。178cmと飛び抜けた高さがある訳ではないが、自信を持つ空中戦の強さも披露。加えて、守備範囲広くスペースへのボールに難なく対応したDFはボールを奪うと、安易に蹴りだしてしまうことなく、相手FWを個人、連係でしっかり剥がしてからポゼッションをスタートさせていた。「繋ぐところは繋ぐし、蹴るところは蹴る。オールラウンダーなCBになっていきたい」という鈴木。同じく強力CBである石島春輔(3年)とのコンビで東久留米総合をゴールに近づけなかった。
 
 だが、本人は「まだ自信っていうものがなくて、試合中に自分がヘコんでしまったり、勝手にマイナスになってしまう。修正していくしかない」と自己分析する。この日もボールの運び方を指摘され、自分の中でリズムを崩していた部分があった。そして試合終盤には自身のカバーリングが遅れたことがPK献上の原因に。GKが相手FWにファウルして与えた同点PKだったが、鈴木は「ちょっと一歩遅れて、本来GK出さないでいいところ、自分の守備範囲まで出させてしまった。あそこは自分が処理しなければいけない」と自分の責任であることを認めていた。凄みと同時に見せた細かなミス。全国大会出場決定戦となる準決勝では改善して無失点勝利をおさめる。

 全国は鈴木にとって“雪辱の場”だ。昨年も欠かせない存在として勝利をもたらしたが、本人は「去年の全国では何もできなかった。予選はできたけれど、本戦では自分の良さを何も出せずに足を引っ張ってしまった。まだ通用しないところがあると実感できた。自分が良くなかったというのが後悔とかであった。チームと一緒に戦えていなくて。チームの結果に自分がついていけてなくて置いていかれた感じでした」と振り返る。カバーリングの面では力を発揮できたが、その他はむしろチームに迷惑をかけたと感じた夏。「繋ぐ部分が下手過ぎるので。もうちょっと繋げるように。他の基礎の部分を上げてマイナスの部分を減らしていきたい。状況判断は中学からやってきたんでそこはもっとできると思っている」。チームとしては一週間後の準決勝で勝利して、全国で昨年以上の成績を残すことが目標。同時に鈴木は全国で個人的なリベンジを果たす。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2016

TOP