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[MOM1812]立正大淞南DF澤田拓実(3年)_「2、3人分守る」淞南の背番号5

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.25 高円宮杯プリンスリーグ中国第6節 大社高 1-3 立正大淞南高 島根県立浜山公園補助競技場]

 中央突破、ハイプレスを特長としている立正大淞南高に最終ラインから推進力を加えている選手がいる。それが右SB澤田拓実主将(3年)だ。この日もインターセプトした勢いで一気に駆け上がり、球際でも迫力のあるプレー。相手の仕掛けに対して身体を投げ出してブロックした。

 昨年の全国総体4強を唯一主力として経験している実力派SB。「(監督の)南先生は『何で試合に出しているか、考えろ』と言われるんですけど、自分だったらインターセプト狙って自分が一番身体張って、守備しないといけないと思います」。そのDFはこの日も最終ラインからチームに勢いをもたらしていた。南健司監督もマン・オブ・ザ・マッチに澤田を指名。だが、本人に満足感は全く無く、インターセプトの数がまだ足りなかったことを反省し、「自分のストロングポイントを出したら味方が楽になると思うんで、もっとインターセプトを増やしたいと思います」と誓っていた。

 澤田が背負っている背番号は「5」。立正大淞南は伝統的にCBの守備の柱が背番号5をつけるが、今年はまだ絶対的なCBの柱は不在のため、南監督は「5番は2人分、3人分守る」に最も相応しい存在である澤田に「5」を背負わせている。厚い信頼を受ける澤田は「ボールに触れなかったら相手が巧いとか速いとか関係ないと思うんで、駆け引きも上手くなって、1対1の部分でも絶対に負けないで、自分が2人分守って味方が安心できるような選手になりたい」と意気込む。

 1か月後に開幕する全国総体の目標は「全国制覇」。「もっと一個一個のパスの精度とか、切り替えゼロ秒とか当たり前なんですけど、そういうところを伸ばしていけば、絶対目標に近づけるようになる」。東京のAZ'86 東京青梅から島根で成長中のSBが「2、3人分守る」守備と攻撃参加で、そしてリーダーシップで立正大淞南に初の日本一をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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