beacon

激戦のSB争い…痛恨ハンドでPK献上の亀川「あとはテグさんが選ぶだけ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.29 キリンチャレンジ杯2016 U-23日本代表 4-1 U-23南アフリカ代表 松本]

 出鼻をくじかれた。試合開始早々の前半2分、南アフリカは右サイドに開いたFWタペロ・モレナが俊足を飛ばして縦に突破。対峙したDF亀川諒史(福岡)をスピードでちぎってゴール前にクロスを送った。

 センタリングは味方に合わなかったが、「ファーストプレーで相手の8番(モレナ)にスピードに乗られたところで、こんなに速いんだとビックリした」(亀川)と浮き足立ったことが、失点シーンへの伏線となった。

「そこをケアしないと、と切り替えたところでハンドの場面だった」。前半29分、南アフリカは自陣からシンプルにロングフィードを送ると、PA内で対応した亀川の胸トラップがハンドを取られ、先制点につながるPKを与えてしまった。

「最初は相手が競りに来るかなと思ったけど、自分がかぶるのを待っていたので、胸トラップで反転しようとした。副審からも見やすい場所だったし、セーフティーにヘディングで行くべきだった」

 ミスを帳消しにしようと、その後は懸命にプレー。前半35分には左サイドから中に切れ込み、右足でミドルシュートを打ったが、ゴール左に外れた。守備でも「8番の選手が攻め残りをしていたので、むやみに上がるとカウンターでピンチになる」としっかりバランスを見て、モレナのスピードに対応した。

 とはいえ、「今日の試合は不完全燃焼に終わった」というのも本音だろう。後半22分にはDF松原健と交代。サイドバックはDF室屋成が故障から復帰し、オーバーエイジとして左サイドバックが本職のDF藤春廣輝、センターバックとの併用が予想されるDF塩谷司も加わる激戦区だ。

「あとはテグさん(手倉森誠監督)が選ぶだけだし、自分は結果を待つだけ」。リオデジャネイロ五輪に出場する本大会メンバー18人は7月1日に発表される。最後のアピールを終えた23歳は静かに運命の時を待つ。

(取材・文 西山紘平)

●リオデジャネイロ五輪特集

TOP