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退場者で流れ失う…熊本、本拠地再開初戦飾れず 蛍復帰のC大阪に大敗

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[7.3 J2第21節 熊本1-5C大阪 うまスタ]

 熊本地震の影響で使用不可となっていたうまかな・よかなスタジアムの再開初戦、ロアッソ熊本セレッソ大阪に1-5で敗れ、詰めかけた9322人の前で白星を飾ることは出来なかった。熊本は6戦ぶりの黒星。C大阪は今季初の5連勝を決めた。

 開始早々、熊本が試合を動かす。前半8分、MF清武功暉が右サイドを強引に突破。ハノーファーから復帰後、即先発となったMF山口蛍を振り切り、クロス。FW嶋田慎太郎が落としてMF高柳一誠がミドルを狙う。

 流れるような攻撃はDFに当たって枠外に外れるが、このプレーで獲得したCKのチャンス。ショートコーナーからゴール前でチャンスを作ると、DF園田拓也の折り返しをDF薗田淳が頭で押し込み、待望の先制点をゲット。うまスタが大歓喜に包まれた。

 しかしここからC大阪が地力を見せ始める。前半13分、FWブルーノ・メネゲウが左サイドから入れたCKをFW杉本健勇がダイレクトで押し込む。ゴール前の混戦でMF清原翔平がコースを変えると、試合が振り出しに戻る。

 そして前半25分、大きなターニングポイントがやってくる。豪快なドリブルでエリア内に侵入するFWリカルド・サントスを薗田がファウル。C大阪にPKが与えられた。後ろから手を使って倒したと判定された薗田には一発退場が宣告された。

 このPKをFWブルーノ・メネゲウが決めて逆転に成功したC大阪は、前半35分にもDFの裏に抜け出したリカルド・サントスがシュート。一度はポストに阻まれたが、跳ね返りを自ら押し込み、リードを2点に広げた。

 清川浩行監督に「きつくなることはあるが、全員で信じてやるしかない。勝つ気でやるぞ!」と送り出された熊本イレブンは、もう一度気合を入れ直す。ただ後半6分にドリブル突破を見せた清武がエリア内で倒された場面では笛は鳴らず。

 逆に後半19分、FW杉本健勇にダメ押しのミドルシュートを決められた熊本だが、直後の同20分からFW巻誠一郎を投入。ホーム再開初戦に詰めかけたサポーターの前で最後まであきらめない姿勢を示していく。

 後半31分からは中断明け初戦の千葉戦で負傷したFW齋藤恵太を復帰させ、さらに攻撃に厚みを持たせる。ただ10人ではC大阪相手に反撃するだけのパワーはなく、逆に同45分にはリカルド・サントスにダメのダメを押される。熊本は本拠地再開初戦を完敗で終えてしまった。

(取材・文 児玉幸洋)
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