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[プレミアリーグEAST]「今までの経験が出た」重圧乗り越えた大宮ユースの2年生GK宮崎、7試合目で初完封!

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[7.3 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 市立船橋高 0-1 大宮ユース グラスポ]

アウェー戦での勝利を決めた大宮アルディージャユースイレブンは歓喜の輪の中に背番号20の守護神を迎え入れてそのプレーを祝福していた。GK宮崎浩太朗(2年)はこの日、前半25分にスルーパスを受けたMF野本幸太(3年)の左足シュートをファインセーブ。味方のミスパスから迎えた大ピンチを好反応で阻止すると、37分にもバックパスを奪われて迎えたピンチでMF西羽拓(3年)のシュートを枠外へはじき出した。そして後半ラストプレーでも枠を捉えた野本の右足FKをセーブ。「試合立ち上がりから身体も動いて、前半2本、後半1本しっかり抑えられたのがこの結果に繋がったと思います」と微笑んだ。

 2年生GKは大きな重圧の中で戦ってきた。開幕1週間前に先発に抜擢されたが、ユースチームでの経験値が浅かったGKは「最初は全くと言っていいほど何もできていなかった。プレッシャーはありましたね」。地に足がついていなかったという開幕戦(対鹿島ユース)を0-2で落とすと、そのまま3連敗。3試合で計9ゴールを奪われ、連敗が止まったあとも毎試合失点してしまっていら。昨年、シーズンを通して14失点だったチームは6試合で13失点。「ボクが1点絶対に取られていた。チームメートが2点取らないといけない状況になっていた」。

 それでもこの日は前半にビッグセーブを2本見せると、後半も安定した飛び出しとキャッチング。そして枠へ飛んで来たシュートを確実にセーブした。「どのセーブも今までのゲームの経験が活きたと思います。最後のFKもコースが甘かったけれど、3節に(FC東京U-18の中学3年生)久保建英選手に決められていた。きょうは壁の位置も整理できていて、コースも予測できていた。今までの経験が出たのでよかった。ボク自身、無失点勝利ということを求めていて、連敗が止まっても『きょうも失点しちゃったね』とよく言われていた。無失点で勝てたことでみんなも祝福してくれて。みんなのサポートありきの勝利だったので、感謝しなければいけない」。試合を重ねながら成長してきた守護神については大塚真司監督も「苦しんだけれど、大きな成長を遂げているひとり」と評価していた。

 チームの雰囲気をつくるGKだが、武器と言えるものはまだ、ないという。それでも、結果とともに着実に自信をつけているGKはこれからも無失点での勝利を目指しながら、武器と言えるものを身につけていく。

(取材・文 吉田太郎)
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