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[MOM1814]大宮ユースFW小柏剛(3年)_首位撃破導く決勝弾!エースが爆発への狼煙

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.3 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 市立船橋高 0-1 大宮ユース グラスポ]

 首位・市立船橋高の堅い守りをこじ開けた。後半34分、大宮アルディージャユースはMF山田陸(3年)のインターセプトを起点にFW奥抜侃志(3年)がスルーパス。これを受けた10番FW小柏剛(3年)がDFと競りながら持ち込んで、最後は倒れ込みながら左足を振りぬき、決勝点を決めた。

「ボクは後半結構体力切れていて。DFが頑張ってくれていたけれど、ボクは戻れていなかった。それでも、『一本狙っておけ』とコーチにも言われていた。相手のCB杉岡選手もかなりいいディフェンスをしていたので、かわしてドンしか無いと思っていた」。シュートを打ち切ることしか考えていなったという10番はボールがゴールへ吸い込まれる瞬間を確認できなかったという。シュートの瞬間に腹部を捻り、痛みもあったが、それでもチームメートの祝福によって決まったことを理解し、すぐに笑顔を見せた。

 この日は前半から局面で見えるスピード、一瞬でDFを振り切る動きで危険な存在となっていた。だが相手DFにドリブル、シュートのコースを消され、強引に放った一撃はブロックされていた。また、前半から果敢なプレスを繰り返していたFWの体力は削られていたが、ここぞの場面で大仕事。下級生時から注目されてきた元U-16日本代表候補のストライカーが試合を決めた。

 今季のプレミアリーグ戦はここまで1得点。開幕戦はケガで欠場していた。昨年も前期はケガに苦しみ、後期は結果を出せず。それだけに「自分としては物足りないと思っていた。自分自身も波に乗らないといけないと思いました」。結果が出ない中で意識を変えた部分もある。「高2の時は持ったら仕掛けるくらいの意識でやっていたんですけど、自分はゴール前で仕事したほうがいいと思った。パス出すところは山田君や長谷川君がいるので、預けて自分はシュート打って、点取るためにと意識していました」。この日は意識していた最後の部分で結果を出した。

 チームは最近4試合で3勝1分。上位争いに食い込み、今月下旬には昨年準優勝だった日本クラブユース選手権が開幕する。小柏は「きょうのようにチームの為にゴールを取っていかないといけない。ゴールを一番意識していかないといけない」。ここまで結果の出なかったエースはこの日のゴールを得点力爆発への狼煙とする。

(取材・文 吉田太郎)
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